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「華は天命を診る 莉国後宮女医伝-小田 菜摘」女医見習い、ひょんなことから後宮へ
華は天命を診る 莉国後宮女医伝-小田 菜摘

華は天命を診る 莉国後宮女医伝-小田 菜摘

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正直「後宮に呼ばれるんだからこのまま妃になるアレかな」と思いきやそんなことはなく、なんなら皇帝の顔も知らないまままっとうにお仕事ミステリーをしていてすごい。皇帝、なんか存在はしてるっぽいが少なくとも他人づて以外に存在を認識できない。後宮モノでそんなことあるんだ……

女医見習い、ひょんなことから後宮へ#

おもしろかった~~!
医者となる大学を卒業し、実家の開業医を次ぐために研修として市井の医者に師事する主人公。しかし偶然後宮の事件に関わってしまったために、突如後宮医師に配置換えされることに!? ということから始まる後宮内事件モノミステリー。
小田菜摘さんの書く働く女性や、なにか大きな目標のために動く女性モノって相変わらずおもしれえし推進力がすごい。

後宮で診る相手は、市井で発生する腹痛などのごくごくありきたりな病気や怪我とは違い、主に女性病や妃同士の争いによる毒見などが発生する。
今までとは違う仕事内容に振り回されつつ、美貌の師匠・紫霞に素直に物事を教わったり、妃たちの面倒くささに辟易したり、後宮内の警察ポジションである官吏・夕宵とともに後宮内で起きた事件を紐解こうとしていく翠珠がアクティブで良かった。

最初は自分の医師としての推理を告げても良いだろうかと迷っていた翠珠が、一度成功体験を得て、自分がおかしいと思っていることを告げたことにより救われる人がいるのだと知って、次のときはより積極的に伝えるようになってたのが良かった。
今医療モノ漫画のフラジャイルも読んでるんですが、こちらも医師が告げることによる重さが出てくる。その自分の言葉の重さや、自分が告げることで出てくる影響を知っていくのって結構デカいなと。
最初は右も左もわからない若手が徐々に育っていくのは良いもの。

夕宵がいい性格している。これは褒め言葉のほうで。ある意味お前が主人公だよと言いたくなるようなキャラクター設定ですげえ好き。
真っ直ぐだし、後宮に入らなければならない男性という時点で結構大変だろうに職務に忠実。必要とあらばこの時代まだそこまで地位が高くない女性の発言も迷うこと無く聞いて受け入れる。いや~~~お前が主人公!! 主人公だろ!! かなりいいやつなのででてくるたびに楽しい。


薄いのだけども、人名で読み慣れない漢字が多いのと内容がしっかりしてるのでそこそこ読むのに時間がかかったけれど楽しかった。