「錆喰いビスコ (電撃文庫)」瘤久保 慎司
あらすじ
愛する人を救うため、滅びの錆を強弓が貫く 。疾風無頼の冒険譚!
『このライトノベルがすごい!2019』(宝島社 刊)文庫部門 総合・新作で史上初ダブル1位を獲得!
第24回電撃小説大賞の中で“一番ぶっとんでいる”と評された、
怒濤の≪銀賞≫受賞作!
すべてを錆つかせ、人類を死の脅威に陥れる《錆び風》の中を駆け抜ける、疾風無頼の「キノコ守り」赤星ビスコ。彼は、師匠を救うための霊薬キノコ《錆喰い》を求め旅をしていた。
美貌の少年医師・ミロを相棒に、波乱の冒険へ飛び出すビスコ。行く手に広がる埼玉鉄砂漠、文明を滅ぼした防衛兵器の遺構にできた街、大蛸の巣くう地下鉄の廃線――。過酷な道中で次々に迫る脅威を、ミロの知恵の閃きと、ビスコ必中のキノコ矢が貫く! しかし、その先には邪悪な県知事の奸計が――。
愛する人を救うため、強弓が撃ち抜く冒険ファンタジー!
これだよこれ! 私の好きなライトノベル!!!
えっこれめっちゃ面白い!!!!!
話題になってたのは知ってたけど今更読んだ。めっっっっっちゃ面白いライトノベル!
あらすじはAmazonだののあらすじに任せるとして、物語として助けるべき相手は育ての親のジジイ。相棒は外見的に美少女に見えなくもない線の細い医者。ヒロイン……えーっと、ヒロイン的な存在は、棍を操るめちゃめちゃ強い人で相棒の姉。なんかもう、全体的にキャラの構成と配置が熱い。
主人公でありきのこを生やす能力持ちのビスコと、偶然であった医者のミロが、錆の嵐で荒廃した日本を北へと歩み、ジジイと姉を助けられるアイテムを取りに行く物語。
ビスコはもーめちゃめちゃに強い。なので能力的な成長といえる部分はほぼないんだけど、そのあたりは相棒である医者のミロが補ってくれる。
というかミロ、最初のうちはてっきり守られキャラとかそういうポジションになるんだと思ってた。魔法医師の診療記録のクリミアみたいなポジションで医療を専門にし、ビスコが戦闘面をやるのかと思ったら全然違った。ミロめっちゃ戦う。すげー戦う。ものすごい戦うしどんどん強くなる。えーーーーなにこれめっちゃ面白い。
このミロのキャラがほんと良くて!!!
優男に見せかけて芯が強い、というのは割とありがちなキャラ設定かもしれないが、そこから更に戦闘能力がガンガン上がり、そんでもって医療の知識も活用した攻撃もし始める。とはいえ主人公であるビスコの圧倒的な膂力にはまだたどり着けないが、それでも尋常ならざる能力を1巻の間にどんどんと身に着けていく。
その身に付けるスピードはめっちゃ早いんだけれども、ミロが頑張る様子やアクタガワを乗りこなすために練習する様子、傷ついたアクタガワを治療しようと近づいていく様子などが描かれているからあまり違和感は持たない。えーーーなにこれすごい。面白い。
冒頭、姉であるパウーから守られまくりだったビスコがどんどんと強くなっていく様は読んでて読み応えがすごい。面白い。
そんでもってただの優男や甘っちょろいだけの男じゃなくて、性格も徐々に意外といい性格してんな! と言いたくなるようなキャラなのがわかってくるのも良い。女の経験多いのか……そして姉の発振器付きの指輪を合意の上で持っているの相当やべーぞこいつ……。
えーーーーほんとめちゃめちゃおもしろかった。
というか続きも買います。めっちゃ面白かった。
1冊読み終えて、うわーーーめっちゃ