
あらすじ
「今年も――すっごく楽しい一年になりそう!」
「そうだな。目のキラキラがすごいぞ、律花……」
元宿敵同士で、今はラブラブ夫婦の狼士と律花。年の瀬に、ついに身も心も一つとなった二人。以前にも増してイチャあま全開夫婦の冬はイベントが盛りだくさん! 芳乃と鹿山の関係が気になる初詣。パートナーのことを想うバレンタインデー。そしてついに我が家を飛び出して、奇妙奇天烈な狼士の同僚たちとの社員旅行にも参加! 二人を取り巻く友人や同僚との日常はちょっとずつ変化をしていくけど――そこにはいつも、変わらぬ夫婦の愛がある。
アフター異能力バトルを描く新米夫婦の愛の物語、身も心も温まる第4弾!
組織の宿敵だった子と結婚してめちゃ甘いラブコメの4巻。
今回は箸休め回としてのとにかくゆるゆるーっとした狼士と律花の回ながら、ところどころに不穏混ぜてくるね!?
目次
ゆるーい箸休め回
鹿山と芳野らと一緒に初詣に行ったり、バレンタインのチョコレートを作ったり、社員旅行に行ったり、お兄さんが元気だったりする日常回。
特段のでっかい変化は探偵事務所の芳乃と鹿山の関係性ぐらいで(マジで片思いしてるんかおまえ……)狼士と律花の日常に関しては大きな変化は無く。3巻の入る入らないみたいな本人たちにとっては大騒ぎながらも傍からしたらアホくさみたいなラブコメがあるわけでもなく、完全にただの箸休め回。
それでも二人の会話が面白かったり、にゃん吉が好き勝手大暴れしてるのが面白かったりするので、全然読むのがだりぃとかにならないのがすごいんだよなあ。あとお兄さんが一人全力で暴れ倒しているのも大変とても大きい……。
という状況なものの、鹿山と芳乃の探偵事務所側では微妙に物語が動き、次の巻への伏線的なものが出始めている。そしてラストに社員のなかに律花を狙うものが? というところで物語は終わる。
なんつーか、ものすごく続刊前提の巻なんですよね。5巻が確定しているからこそ物語が動かない箸休め回であり、5巻が確定しているからこそ引きだけの要素を大量に散らばせてそれで終わるという。
逆にそれだけシリーズが安定してきて確実に売れると思われているんだろうな~とは思うものの、美味しい餌だけ目の前に釣られて放置されている気分にもなってしまった。やっぱり物語自体が動いてほしいじゃん。二人のラブコメとしてでも良いからそこらへんでも動いてほしかったし、そうでないなら鹿山と芳乃周りでもっと見せてほしかったかもしれない。
話や関係性が変化する話が好きなので、この巻はあんまり楽しめなかった。
