この記事にはアフィリエイトは入っていません
同人誌を作ったり趣味でウェブ上に文章晒したり本の感想を書いたりしたりとそれなりにキーボード使ってるんですが、そういう人間ってやっぱり肩が凝る。そして肩こりには分割キーボードが良いらしい。
そんな噂話を聞いて食いついたのが、2023年の12月。MD770のJIS配列という、通常使っているキーボードが半分で割れたような形のキーボードは大変使いやすく、長らく私の相棒となって頑張ってくれた。具体的にはこいつで多分150万字ぐらい小説を書き、更にブログも書いていた。私は年間70万字弱小説書くオタクです。
しかし当初から数字の3が微妙に押しづらい、というか反応がめちゃ悪い。押したつもりが押されてないこと多数。普通に文章書いてるだけなら良いんですけど、先着抽選バトルで人間ですチャレンジで3が出てきた時の絶望感がやばい。こちとらたまにチケットを取るオタクなんだ。事前にログインして購入直前まで持ってってても何故か人間ですチャレンジが発生したこと多数。助けてくれ。
そんなところ、アリエクに安い分割キーボードがあるという話を聞きつけた。
ということで、silakka54を購入したぜ！！ キースイッチやキーキャップつけて組み立てるぜ！！
という記事です。ビルドログというにははんだとか終わってるのではめるだけなので面白みはないけれども、なんのスイッチを使ったかなども書いている。ついでにアリエクの
独身の日で購入した価格も書いてます。なにかのログに使えれば。
目次
分割キーボードって？
文字を書くオタクにめっちゃおすすめのガジェット。文字通り右手と左手が分かれてる。両手の位置が離れているので肩が丸まらずのびのびと文字を書ける。
自宅のキーボードをこいつに変えたあと、家で文字を書いてる間はあまり変わった気がしなかったが、職場の一体型のキーボードを叩いたら身体丸めて文字書くのだるい！！ となった。在宅から出社になったら整体通いが復活したんだが、ごん……お前だったのか……俺の肩を守ってくれていたのは……。
キーボードとキーボードの間に飲み物を置いたりと色々出来て便利！ 私は資料を置いたりしている。多分これうまくやれば左手デバイス的にもなるんじゃないのかな。
ただし、Bを右手で打ってる人はだいたい少し戸惑う。Bは左手になります。この対策としてBが両手分あるキーボードもある。優しいね。
MD770は特にキーレイヤーなどなく一部のキーを変更できるのみなのだが、一般的（逸般的）な自作界隈の分割キーボードだとだいたいレイヤー機能があり、このボタンを押してる時だけこのキーはこれというのが色々出来て便利。
私はMD770でも左スペースを通常のスペース、右スペースをエンターキーにしている。キャプスロックはコントロールになった。
ホットスワップ対応でキースイッチを変更できるタイプが多いため、自分好みの押し心地のものにするのも可能。更にキーキャップでもまた押し心地が変わる。つまりは沼。
ちなみに高いキーボードは良いぞ。2000円のキーボードでも書く速度は変わらなかったが、ただ頻繁に壊れる。年1で壊していたので、1万円のキーボードを購入したときに「これで5年保つ！！」と喜んだ。全然5年以上もったし5年の間に使用者の耳がぶっ壊れた。前述の青軸です。
今回作成した分割キーボードのメリット
- 腕を大きく開くので、肩こりに効果がある
- これはすでに2年使っているから言えるのですが、本当にある。
- 自分好みの打ち心地のキーボードを作れる
- スイッチを自分で好みのものを使うことが出来るため、全体的に軽めのキーボードが作りたいだとか、重めのキーボードが作りたいだとか、小指周辺だけ軽くして人差し指は重めにしようなども自由自在
- 私は職場はサイレントタクタイル、自宅用はサイレントリニアにしている。ついでに文字キー以外はキースイッチを変更しているので、今押しているのが文字のキーなのかそれ以外のキーなのかも押し心地でわかる。
- 可愛いキーキャップをつけられる
- かわいい！！！！！
- すべてのかわいいはキーキャップから！！！！
- 自分好みのキーキャップにすることで、愛着も割増！！！ 意味もなくキーボードを叩いてしまうがそれもまた仕方がない！！！ かわいいんだもの！！！
- キーのマッピングを自分の好みで設定できるため、使いやすく出来る
- 押し間違う事が多かった『ー』キーを0の隣から；の隣へ移動させたり、カギカッコをレイヤーでまとめてみたりと自由自在
- ただしあんまりやり過ぎると普通のキーボードに戻れなくなる。すでに若干右手親指エンターに慣れすぎてやばい、図書館での検索用キーボードで詰む。
キーボードの構成
すべて購入日は11/11
価格はクーポンなどを使った金額。独身の日クーポンやショップクーポン、コイン割を使える範囲で使ってるのでそれなりに安いです。
アリエクはタイミングやセールなどの有無で価格がかなり上下するので、ショップをいくらか見て回った上でタイミングも見て購入したほうが良い。
スイッチなどはこちらの記事を参考にしました。ありがとうございます。
本体
silakka54
基盤のデータが公開されているのでアリエクでいろんな価格で売られている。
スイッチやキャップを好きにしたいので、そこらへんがついてないのを選んだ。
Silakka54 分割キーボード有線ホットスワップサポート QMK/VIAL キーボード人間工学 RP2040zero カスタマイズされた PC ゲーマーアクセサリー - AliExpress 7
こいつ、パソコンにつなぐコードが右か左かでマイコンが変わって別のが保存できるので、右をパソコンにつないでるときは普通のキーボード、左を繋いでるときは左手キーボードみたいな使い方も出来そうだよね。
1個3417円
到着日：2025/11/27
出荷までがそこそこ時間かかったし、出荷してからも長かった。こいつが到着するまで組み立てられないので、すでに届いているパーツを見つめる日々が続いた。
キースイッチ
outemu silent peach
Outemu サイレントピーチ V3 スイッチ潤滑サイレントレモン V3 スイッチメカニカルキーボードリニア触覚 5Pin ホットスワップ PA66 事前潤滑 POM - AliExpress 7
噂ではすごく良い感じにサイレントなリニアと聞き50個購入。
……50個？？？ silakka54に？？？？ ミスです。
ノリと勢いで別のキースイッチ（leobog reaper）も100個買っていたのでゲットコトナキ。
過去に使ったことがあるのが青軸と静音赤軸なのだけれども、青軸はうるさい。めちゃくちゃうるさい。カチャカチャと鳴り響く音がものすごいので、打鍵が速い人はある程度静かなのを買ったほうがいいのではないかと思っている。でもあの音こそがキーボード叩いてる感あるよな。うるさいけど。通話中はガトリング砲とか言われてたけど。
一時期耳がかなり弱ってたのに青軸キーボード使ってたときは、ヘッドホンしたうえでキータイプしてました。買い換えろよ。
ちなみにレモンも買っている。一回ぐらいタクタイルスイッチも試してみたかったため。どちらかといえばストンと落ちるタイプのほうが好きなのでリニアの再購入しそうな気もするが、そのときはそのとき。
outemu silent peach 50個
outemu silent lemon 50個 合わせて2882円（1種1441円）
leobog reaper 100個 1501円
到着日：11/17 朝の6時に届いててビビった。
キーキャップ
子犬の子猫のキーキャップ,95キー,Gmk pbtキーボードキャップ,moaプロファイル,昇華型,diyメカニカルキーボード,女の子へのギフト - AliExpress 7
わんちゃん！！
こういう可愛いキーキャップを使いたかったのでハッピー。キー数が微妙に少ないが、もともと54キーしか使わないので大丈夫……のはず。諸々足りてないのはそれはそう。
今までcherryのキーボードしか使ったことがなくMOAが初めてなので不安感はあるが、打ちづらかった時のためにcherryも買っているのであった。
可愛いキーキャップはだいたいUSのしかないので、そろそろUSキーボードに移るタイミングだったんだと思うことにしている。
普通のキーボードだとそこらへん「JISキーボードがいいな……」が発生してしまいがちだが、そもそものキーの位置が変かつ面白いことになっている分割だとUSでも色々レイヤーでどうこうできるのでJISもUSも関係なくなりそうと思ったこともある。
また、分割キーボードのなかでもsilakka54のようなタイプやcorneあたりを選べば、スペースキーのキーキャップがなかなかちょうど良いサイズが見つからないということもなく、適当に印字なしの1uや1.25uあたりのキーから選べる。
まあ記号がJISと違ってることでめちゃくちゃ困惑するし困るんですが。
1254円
到着日：2025/11/20 午前1時に到着してると笑えてくる。ド深夜営業してんのか。
合計金額 約7000円
コイン割だのアリエククーポンだのショップクーポンだのを適当に組み合わせている金額です。
ちなみに2個作るつもりで本体もう一個購入してます（なのでスイッチがlemonもある）。
分割キーボードって現在は自作で本体15000～の世界なので、だいたい1/2～1/3ぐらいのお値段。そこから更にキーキャップとキースイッチを購入し、はんだ付けのセットも購入する必要がある。
その分何があるかわかんねーんですけどね。何かあったら自力でどうにかするぜ。
組み立て
とは言うてもハンダもなく組み立てるだけですが……。
参考動画を1回見ておくと、流れが頭に入るので良いよ。
作者の人のなので、流れも何もかもがわかる。
すべての物が正しく入っているか確認します。
基板と基板をつなぐコードが入ってるか不安だったものの入ってて良かった。白くて色があってて可愛い。
見えづらいですが滑り止めのゴムも入ってる。
はめ込みます。
まずは、基板を見てどの向きに刺す穴が開いてるか確認。
全部同じに見せかけて場所によって違ってたりする（この場合は左上と左下が向きが違う）
キースイッチをはめる枠に端っこのキースイッチをはめ込んでから、基板に押し込む。
結構力を込めて入れて大丈夫。カチっと言ったら横から一度見て、キースイッチをはめるほうの枠が歪んでないか確認する（歪んでたので気合いで直した）
アリエクの商品画面を見る限りだと透明感あって綺麗なのに、実物は結構肉肉しい色をしていた。
そして全部はめこむ。前述の通り、silakka54に対して50個しか買ってなかったので、端っこの部分は別のキーをつけている。
でも実際使って見ると推し心地の違いで文字キー打ってんのかそれ以外のキー打ってるのかわかって案外良かったりもする。怪我の功名。
パソコンにつなぐ
左右をつなぐケーブルは、ちゃんと奥まで刺さっているのを確認すること。
前述の作者のgithubでもちゃんと奥まで刺さってるか確認しろって書いてあった。google翻訳でもわかるぐらいにわかりやすく書いてあった。
ファームウェアのアプデをする
このページをgoogle翻訳すればやり方はわかる。
基板が到着する前までは「どこがリセットでどれがブートだ？」とボタンの場所がわからずに悩んでいたが、なんのことはない、届くとわかりやすいぐらいわかりやすく書かれていた。
左手にUSBケーブルつなぐ場合は左用を、右手側につなぐ場合は右用のファームウェアのアプデを行う。
言うて普通にドラッグアンドドロップで入る。
全部のキーが打ち込めるか、Vialで確認する
はいオッケー。
正直1個か2個は刺し方失敗して上手く出来てないのがあるだろうとは考えてたのに、一発でうまくいってよかった。キースイッチプラーを持っていないので、もしもの場合は手がとても辛いことになるところだった。
vialのつかいかたはサリチル酸さんのブログを見よう。テストをどこで開くかも書いてある。
（初心者編）Vialを使ってキーマップを書き換えよう - 自作キーボード温泉街の歩き方
キーキャップをはめる
キーキャップをつけるとかなりキーボードになってきた！ これだけでかなり楽しい。
このキーキャップは個数が少ないため「あのキーが無いが……？」がそれなりに多発したものの、まあ……なんかええか！ までどうにか持ってこられて良かった。
実は職場用も作成している。キーキャップがかなり真面目な雰囲気のものにしたので全然様子が違う。
キーキャップ変えるだけでかなり雰囲気変わるので、真面目にしたいときはもっと普通のキーキャップ、お遊びに走りたいとき用にカラフルだったり可愛かったりのキーキャップも欲しいな。これが沼……。
ちなみに隙間から微妙にキースイッチの肉肉しいピンクが覗いている。キースイッチを青色系統にするか、キーキャップをピンク系にすれば見えても可愛かったかも、
キーキャップが可愛いと愛着がわく。自分で可愛いのを探したんだと思えるの、いいな。
スイッチもキーキャップも自分で選んだ、この世に二台と無いキーボード、嬉しい。
完成
キーキャップを推しカプの色にしてみたり、推しキャラの名前だけ色変ができるのも楽しいところ。またセールがあったら安いキーキャップ買ってやってみよかな。
レイヤーを考える
たぶんここが一番楽しいまである。
元々のMD770が75％と分割キーボードにしてはかなり大きめだったのが一気に小さくなったので、どうしようか迷う。なんだかんだで未だに小指でエンターキーを時たま押すからな……。バックスペースはもう完全に左手親指になったものの……。
また、小説を書くので「」は必須。ついでに……を；キーで入力するようにしていたので、このあたりどうしようかと考える。マクロにしちゃえば早いかな。カーソル移動はすでにvimにしているが、これをレイヤーでやるかどうか考えている。その場合ctrlにするとショトカの何かとかぶって悲しいことになりそう。
全角半角がないのに焦る。ええっ！？ USキーボードだとどうやって全角半角切り替えるんだい！？ 一応切り替える方法はあったものの、もとのJISキーボードとの共存も考えた結果、まさかのJISキーボードのままでキーキャップをUSのままにしようと決める。それ、色んなものを諦めている気がするのですが……まあええか……。
小説を書くので「」や（）を簡単に入力したい、！や？も簡単に出したい！ ということで、このあたりをレイヤーにまとめたりいろいろいじったりしている。
今回買ったスイッチの打ち心地
outemu silent peach V3
元々使っていた静音赤軸+静音リングにかなり近い打ち心地。バチバチと打ち込んでもうるさいことはまったくなく、ストンと指先を受け止めてくれる。silakka54はそのままだとご覧の通りケースすらありませんが、それでも全くうるさくないぐらいに静か。安い静音スイッチを探している人にはかなりオススメなんじゃないだろうか。底打ち感が全然なく、やわらかいものに受け止められてるような感覚がある。
リニアらしいストンと落ちる感覚、指にさほど重さがかからない軽い打ち心地といい、かなり好みのスイッチだった。小指も全然重たい感じが無い。
outemu silent lemon V3
指先にしっかりと押した感覚のあるタクタイル感強めしっかりしたスイッチ。ピーチと比べると若干うるさめではあるものの、シャリシャリとした抵抗がちゃんとあり、キーボードを打ってる楽しみがすごくある。クリッキーよりは当然ながら静かなので打ちやすい。
こちらもかなり静かで、静かな職場やカフェで使っても問題無さそう。ただ、タクタイル感強めを求めてる人には少し違うかもしれない。
leobog reaperリニアスイッチ
軽く、少しのちからでもすとんと底まで打てる感覚がある。小指で押す範囲の位置にハメているが、うるさいものの軽い。軽さやすとんと押せる押しやすさで言えば本当になんの問題もないので、こんなこともあろうかと購入していた静音リングをはめるものの、やっぱり結構賑やか。
逆に言えば上記の2種類のスイッチとは押した時の底を叩く感覚がかなり違うので、文字キーとは別のキーに設置するのは良い思いつきだったかも知れない。
文字数の少ないキーボードの打ち心地
実際使ってみてこの記事を書いてみたところ、zとーの位置が今までよりも手から離れていて打ちづらいなと感じた。ーは特に小指の移動量が多い。小説書く上で結構面倒くさい。いっそ0を潰してーにしちゃおうとも考えたけれども、「の下の本来＿であるはずの場所って普段使わないよなということで、ここに設置した。
キー数が少ないのでどこに何を配置するのか楽しいと噂には聞いていたものの、実際にすごく楽しい。自作キーボードの最大の楽しみまであるかもしれん。
そもそもの誤字に関しては、手首の位置が結構関わって来そう。
今まで使っていたリストレストを使ったところ指を重力に任せて落とす感覚に違いがありいくらか誤字をしたし指の疲れが大きかったが、リストレストの下にゴム板を噛ませて上げたところ手の疲れが一気に減った。
カラムスタッガード自体の打ちづらさというのは特になく、1日ですぐに慣れた。よく使うレイヤーは書いてるうちに手が慣れてきた。たぶんこれは脳筋野郎が手に慣れさせるために小説を書き始めたせい。普段の使用用途で初っぱなからかっ飛ばすことで、必要なキーの割り出しと手への記憶を全てこなしている。「」や（）や！？や……を大量に使うからね。
ちなみに分割キーボードにつきもののテンティングですが、適当に家にあったスマホ用スタンド使ったらいいかんじに完成してしまい若干困っている。これ百円のしょぼいやつなのでこれで完成しないで欲しい。もうちょっと楽しませてくれや。