「うしろの席のぎゃるに好かれてしまった。 もう俺はダメかもしれない。」出てくる人間全員恋愛脳の日常モノ
うしろの席のぎゃるに好かれてしまった。 もう俺はダメかもしれない。(1)
あらすじ
何の接点も無い彼女に好かれた…だけで、俺の学園生活が激変!?
うしろの席の同級生で、学校有数の美少女ギャル・結崎志乃。
勉強ばかりで、友達が一人もいない日々を過ごす俺が、彼女を助けたのは、ほんの気まぐれにすぎなかった。
そのはずが――
「放課後が待ち遠しかった! ……ね、ちゅーして?」
その出来事をきっかけに、俺は志乃と付き合うことになった。
学校が終われば一緒に過ごして、お互いの趣味に付き合って、頻繁にお泊まりして……
彼女は優しく、いつも俺にべったり。
さらにクラスメイトに注目されるようになって、俺の見た目を改造してくれたり、俺の周りも騒がしく。
一人の時より、落ち着かないんだが……ま、こんな学校生活も悪くはないか。
全体的にnot for meだった。
オタクに優しいギャル系だとは思うんだけど、そもそもタイトルにあるぎゃるというのがヒロインじゃないので難しいんだよな……。ヒロイン、ぱっと見が可愛いものの、爪をいじっているわけでもないしごくごく普通の女子高生。ギャルって表現するには違わない?という雰囲気なんだよ。
そんなぎゃる(ではない)ヒロインが、下心なく対応してくれた主人公に興味を持ちそこから恋になって告ってきて付き合うことになる話なんだけど、この付き合うにあたって周囲の後押しというか手回しというか押し付けがましいレベルの「お前ら付き合っちゃえよ~!」の圧がうざかった。
ヒロインが主人公への感情を恋じゃないかとなんとなく認識するのは、ヒロインの妹が耳打ちして「それってつまり恋だよ!」レベルに押し付けたから。いっそそう言われての思い込みでは?と思えるレベルに妹がぐいぐい来てる。
主人公はそもそもヒロインとは住んでる場所が違うし……みたいな立場だったのがどうにかしようと思えたのは、担任教師が「ヒロインは男嫌いだけどお前には心開いているじゃん、お前ら付き合っちゃえよ~!」というノリで押し付けてきたから。教え子を考えている教師と言えば聞こえがいいけど押し付けてくるのきっつくない?
そういう細かいけれども押し付けがましくない?という箇所が他にもわんさか出てきてとにかくきつかった。
ヒロイン妹はクリプレに迷う主人公に下着屋での可愛い下着をおすすめしてくるけれどもどう見ても主人公を弄びたい感情がメインっぽいし、金をよこせとたかる彼女のことだから幼いとは言えお金の大事さは知っている。だというのに2万越えの下着というプレゼントし辛いものを買わせるあたりどうなのよと思ってしまった。耳年増とかおせっかいとか言うレベルじゃないウザさ。
ヒロインの友人たちもかなりきつくて、主人公を言いくるめてヒロイン目当ての男が多い合コンへの参加を(主人公付きで)許可させようとする。その際に主人公をもっと格好良くなるようにイメチェンしよ!ってやってくるけれどもこれもどう考えてもおせっかいというか、もはや主人公とヒロインを玩具にして遊んでるように見えてしまった。
そもそも主人公がどこで惚れたかよくわかんないんだよな。超絶かわいい子が無防備にやってきて告ってきたのでそのままOKしたらいつのまにかめちゃくちゃ惚れて超絶ラブラブカップルに。どこで惚れたんだよお前。謎すぎる。書くのだるくて端折ったのか?と思うぐらいになんでこうなったの箇所が多かった。
ノンストレスと緩急落ちがないのって違わない? ストレスもなく、二人の間に大きな盛り上がりもなくただだらだらとした日常が続いていくだけ。続いていくっていうか、章ごとにそれもぶつぶつ途切れている印象が強くてうーんと思わされた。前の章を受けて成長っていうものがまるでない。例えばヒロイン友人たちによる主人公イメチェン計画で嫉妬したヒロインが「今のままでもいいけど別の姿も見たい」と相手が自分だけのファッションショーを開かせたりだとかそういうのをしてくれればいいのに、そういう事件からの展開っていうのが何もなくぶつぶつ途切れてる。前述の下着購入もこのままだと別のプレゼントにされそうな雰囲気すらあるし、クリスマスのプレゼントなのにこの巻ではクリスマスまで物語が進まないので宙吊り状態。そういう要素がいくつもある。
出てくる人間全員超絶恋愛脳のだらだら日常ものだった。
うしろの席のぎゃるに好かれてしまった。 もう俺はダメかもしれない。(1)