「バズれアリス 2 【追放聖女】応援(いいね)や祈り(スパチャ)が力になるので動画配信やってみます!【異世界⇒日本】」お前バ美肉の才能ありすぎるよ
あらすじ
追放先の迷宮で異世界――現代日本に繋がる鏡を発見し、レストランを営む青年・誠の協力で配信者デビューを果たした聖女アリス。念願の収益化を達成し配信者として絶好調な彼女のもとに、「地の聖女」セリーヌが訪れる。親友であるアリスの無事を喜び、一緒に邪智暴虐の王を倒そうと彼女に協力を求めるセリーヌ。しかしアリスが「動画配信で生きていく」と断ってしまい、口論の末に2人は互いの気持ちを吐き出し合う。その結果、セリーヌも配信者デビューをしたり、アリスの将来を賭けた「決闘」を配信したりすることになり……!?
「聖女」兼「配信者」がバズって戦う異文化交流コメディ、第2回配信開始!
女子キャラが増え……増えたかなあ?!な2巻が面白すぎた。増えたというか、1人はバ美肉した男(ガチ恋めっちゃつけている)なの面白すぎる。
バ美肉誠、強すぎるんだよ
今回は、以前アリスとともに聖女をしていた大地の聖女セリーヌが登場し、彼女とダンジョン攻略で戦うために誠がバ美肉をすることになる物語。いや一応ダンジョン攻略バトルがメインではあるんだけれども誠のバ美肉があまりに印象が強すぎる。
もともと男だからこそのあざとい仕草。異世界でそこらへんにいる生き物を使った美味しいお料理。そしてあざとい仕草。1巻でアリスのマネージメントやバズらせ方のうまさでも思ってたけど、こいつめちゃくちゃバズらせる方法を研究してやがる。生身だからバズらなかっただけで企画力とバズらせるための作戦能力はめちゃくちゃ高いんだよなあ……。
このままバ美肉してお料理チューバーをそのまま続けたら十分めっちゃバズらせられるんじゃなかろうか。いやバ美肉だと現実世界料理が難しいけれども、でも異世界料理配信者としてめちゃくちゃにバズれるよ。
ガチ恋勢をめちゃくちゃにつけちゃってるのも面白すぎるし、アリスがバ美肉誠ことシェフ・ラビットに関してなにか言われるとガチ恋反応しちゃうために百合勢もアップを始めだすのが面白すぎる。そのウサミミ美少女の中身がバレた瞬間百合勢脳破壊じゃん。ご愁傷さますぎる。
ところで二人の恋愛感情、ふわっとした感じで表に出さないままにするかと思いきや、案外周囲も気付いているし明確に存在するものとするの驚いた。そういう方向で行くんですね。
ダンジョンバトルの終盤、誠が「アリスを戦わせながら自分は高みの見物だった」と心情を吐露し、セリーヌが自分もそうだったと誠の発言に同意する。立場は違えどアリスという少女を全面に立たせて戦わせていたという二人が共に戦うのはやっぱり熱い。
セリーヌ自体結構面白いキャラだよね。頭は回る、戦闘能力は守備系と思わせて結構普通に強い、そして配信慣れが早い。というかこの作品のキャラ、みんな配信慣れ早すぎやろがい。ゲーム配信してるやつもいるし。お前らインターネットに馴染み過ぎである。タイムスリップしたキャラがテレビを見て「箱のなかに人間が入っている!?」とやるのはもう遅い、今はそのままチャンネルころころ変えてドラマの筋書きに文句をつけながら見る時代だ。
セリーヌ先生で増えたファンはアリスの能力に直結しない←わかる 対処法←わからないけどやりたい!!
セリーヌによる配信、いやこれは確かに絶対めちゃくちゃ人が増えるだろすぎて笑ってしまった。表紙にあるとおり雰囲気いろっぺーお姉さんによる、難しい歴史や魔法に関してを優しく教えてくれて「イイコイイコ♡」してくれる授業、そんなんチャンネル登録しますわ。普通に歴史や魔法が知りたい人以外の登録者も多そう。そういう用途としても使用されていそう。
そんななか、増えた配信者の数に比例しない自身の能力に疑問を持ったアリスは、セリーヌのファンはアリスのファンではないのでステータス増量に関わってこないのではないかと予測する。からの、対処法としての、ダンジョン攻略のボス戦時にセリーヌ先導で「頑張れー! アリスー!」するの笑ってしまった。完全に応援上映!! いや応援配信だけど!!
実際のところ、アリスの能力って自分に向けられた祈りを自身の力に変換するというものなので、セリーヌのファンの数がアリスの戦闘力に入らないのはその通りなんですよね。そしてグループ配信者の場合は箱推しだけじゃなくて単体推しもいるのもそりゃ当然で。このあたりよく考えてるなーと思うしおもしれえなーと感じた。でも、だからって「みんなでサイリウムを振って応援配信! みんなの応援でアリスに力を送ろう!」にするのは面白すぎたし笑った。楽しそう。私も参加させてくれ。
ところで、物語の主軸であるダンジョン攻略という面から見ると、完全に寄り道みたいな巻だったな。この次はダンジョン攻略側に戻るのかな。どうなんだろう。面白いので続きも読みたい。