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「旺華国後宮の薬師 3 (富士見L文庫)甲斐田 紫乃」ここでも英鈴を野放しにしてくれる朱心の信頼が好き

★★★★☆

毒に巻き込まれる英鈴 不苦の良薬ならぬ、不苦の毒薬が英鈴に向けられるこの巻。今まで朱心に「苦くなく食べやすい薬ならば、薬の苦みが苦手な朱心でも食べやすい」とやってきた英鈴に向けられる「苦くなく食べやすい毒ならば、毒の苦みで気づく人間でも難なく食べてしまう」という牙が向けられるの、おもしろー!前の巻の「皆が英鈴の薬学の知識を信頼している」というのをひっくり返して英鈴がやり返したのも面白かったけれど…

「旺華国後宮の薬師 2 (富士見L文庫)甲斐田 紫乃」英鈴が薬の知識があるの前提で物語が進んでいくのが面白い

★★★☆☆

後宮だったらそりゃああるよね、女人間関係バトル 1巻では疫病という自然の災厄と戦っていた英鈴だけれども、今回戦う相手は人間関係。そりゃあ後宮モノだったら他の妃と戦うのは当然でしょう! というノリで始まってくる。1巻で英鈴や雪花を陥れた妃が、可愛がっていた子犬を助けてもらった恩から英鈴の味方となって気遣ってくれる展開はすごく良かったな! 英鈴の頑張りや薬の知識が、しっかり英鈴の味方になってくれてい…

「旺華国後宮の薬師 – 甲斐田 紫乃」目標に向かって努力していく主人公は格好いい

★★★☆☆

目的に向かって頑張りつつ事件に巻き込まれて右往左往しつつ頑張る主人公は良いものだ。 主人公が好みの話はやっぱり読んでて楽しい 薬師になりたい主人公が、宮女から突然后にされてビビりつつも皇帝に頼まれた薬を作ったり、その薬の使用法が危ねえもんじゃねえかと疑ったり、また頑張って薬を作ったりするお話。 主人公がとにかく好感持てたなー! なにか目標に向かって頑張る主人公は大好きなので。結構重たい理由があっ…

「王妃になった魔女様は五人の王子に溺愛される (小学館文庫 Cみ 1-19)宮野美嘉」宮野さん作品にしては常識と倫理が伴っている主人公による、息子たちの嫁探し

★★★☆☆

宮野さん作品だからもっとめちゃくちゃなぶっ壊され方と愛の使われ方をするのかと覚悟を決めて読んでいたものの、存外に順当なキャラが多くて驚いた。主人公も他のヒロインたちと比べたら思考回路が理解できるぐらいにはまっとうだし、出てくるヒロイン溺愛している王子×5もそれぞれ個性豊かながらも全員ギリギリ常識と良識持ってる範囲で読みやすかった。ただわたしは作家読みしてて、あの倫理観だのなんだのがぶっ壊れた登場…

「かなりや異類婚姻譚 蛇神さまの花嫁御寮」未来視で視た未来を回避するため頑張るおもしれー女

★★★★☆

夕鷺さんの小説(少女小説側)。少女小説側だと本当に可愛いんだよなあ! 一般小説だとあんなブラックなのに……。これは自分で制御出来ないタイプの未来視能力を持った少女が、視えたものを口にしては行けないというルールを守りながらどうにか回避しようとするお話。 バタフライエフェクトが起きる逆行モノ 未来視で視えたものは必ずそうなるとは限らない、また本人はどのタイミングで未来視が発生するかわからないので、未…

「#推しが幸せならOKです」こんなんどう考えてもド炎上するだろ

★★★☆☆

アイドルグループcoc9tailのセンター息吹のファンであると公言している俳優美聖が、最終的に息吹を射止めるまでのお話。一種偶像であるアイドルとして彼女を見ているところのあった美聖が、ファンの一線を超えると宣言してからの行動が、落とすため一直線で気合はいってた。 「偶像」が「人」になる 神様だと思っていた相手が人間だと理解する、偶像が人になる瞬間がものすごく好きなので、この話もその部分がすごく刺…

「わたしの嫌いなお兄様」大正を舞台に、ツンデレおてんば少女と変わり者溺愛従兄のいちゃいちゃミステリー

★★★☆☆

可愛かった。子供っぽいツンデレおてんばヒロインと、子供っぽい従兄のお兄様(自称素人探偵)のミステリー少女小説。オレンジ文庫だけれどももともとはコバルト文庫だったようで恋愛色がものすごく強め。舞台設定が大正時代なのもあってラブコメというよりも少女小説というほうが雰囲気あってるのかな。どっちも子供っぽいから、ときめきとかそういう方向よりも可愛いなあというほうが強かった。 子供っぽい二人の恋愛もようが…

「浅草鬼嫁日記 あやかし夫婦は今世こそ幸せになりたい。」浅草を舞台にした、家族のような元夫婦のゆるめのお話

★★★☆☆

面白かったー! 前世が酒呑童子と茨木童子の高校生二人が、浅草であやかしと共存している物語。姉さんっぷり発揮してあやかしに力を貸してしまう真紀も、真紀にそういうのあまりするなと言いつつも結局巻き込まれている馨も、そんな二人を微笑ましく見守っている由里もみんな可愛かった。 真紀と馨の関係性がすごく好き。熟年夫婦っぽいというのかな。恋愛的なドキドキは互いに前世に経験してその後はとうに過ぎ去ってしまって…

「忘れたい記憶、消します」求めてたものと違って消化不良

★★★☆☆

うーん、読後感がすごい微妙だったんだけれども、これはわたしが予想した物語のオチとは違うところに話が行ったからだと思う。要するにnot for meだった。小説って読むときに『失恋したばかりの主人公がこのキャラと出会うことで徐々に恋をしていく恋愛ものになるんだろう』『将来何をしたいかわからない主人公がこのキャラと出会うことで自分が何をしたいか見つけるのだろう』みたいなざっくりとした想像をして読むこ…

「今日は天気がいいので上司を撲殺しようと思います」パワハラ上司をザマァしてくれる、後味最悪ホラー短編集

★★★★☆

夕鷺さんの一般文芸。少女小説のかわいいお話が頭にある上で読むのやっぱりビビるな。前に読んだ一般文芸の死にたいあなたに男子大学生がお肉をごちそうしてくれるだけのお話も相当うわーーー怖!?なんで!?いやいやいや!?となったんだけれども、これもかなりびっくりした。パワハラ上司が酷い目に遭うザマァ系ホラー。あらすじにある『ちょっとブラックなお仕事小説!』は詐欺だよ!!!ドブラックだよ、会社も中身も!! …

「わたしの処女をもらってもらったその後。 」良く言えば王道、悪く言えば予想外が何もない

★★★☆☆

よく言えば王道、悪く言えばどこまでも予定調和でこの先の想像がつく話だった。 あらすじがさっくり言っちゃえば『酔った勢いでヤってしまった主人公、相手の男は実は主人公に惚れていて、ヤったのを良いことにぐいぐい来る。そのまま流れで付き合うことになってしまい、次第に惚れていき、当て馬が横槍を入れてきたりしつつも二人はいい感じに絆が深まっていく。相手に実は女がいるのでは?という事件が発生し、相手の言い分を…

「三ツ星商事グルメ課のおいしい仕事」感情で仕事するのやめろ

★★★☆☆

月に10万経費として飲食費を使う課に、経理課からスパイとして潜り込まされた主人公。そこでは食事を使って他人の悩みや問題を解決する人たちがいて……という物語なんだけれども、どうにも合わなかった。 結局のところ、それって会社の経費10万使ってすることですか? という物語としての根本的な部分があんまり決着ついてなくね? でもそもそも経理課の課長がグルメ課を潰したい理由もかなり彼の個人的感情に基づいてね…