「もじょと極める異世界仰天生活 彼女の作るポーションがいろいろとヤバいんです (電撃文庫)」黒沼昇
あらすじ
異世界で出会った「もじょ」との同棲生活は楽しくて楽しくて――
不運な星のもとに生まれたぼくは、ある日、見知らぬ街(異世界?)に迷い込んでしまう。
そこで、ちょっと変わった女の子に出会ったんだ。
彼女の名は、もじょ。近くにいる者すべてを問答無用で不運にしてしまう『大厄災(ディザスター)』という魔法の使い手。
しかも、その魔法、本人にも制御不能の常時発動型魔法らしい。
極度の照れ屋なのか、コミュ障なのか、まともにコミュニケーションのとれない彼女と一緒に暮らすことになるんだけど、どうなることやら……。
プロポーズ大作戦
もじょ! 喪女じゃないもじょかわいい!!
もーめちゃくちゃにラブコメかわいい話だった……。
自分が不幸でひとりぼっちな身の上だったからと不幸でひとりぼっちな子を見過ごせない主人公。そんな彼が一度死んでたどり着いた異世界で出会ったのは、他人に災厄を振りまいてしまうためにひとりぼっちになった少女・もじょだった。
そして彼女に話しかけ押しかけ女房ならぬ押しかけ居候として、彼女のところでバイトをするようになる。
この最初に彼女の家に行ったシーンで、もじょが「イケメーンイケメーン」って歌ってるの可愛すぎかな……。
彼女にしてみたら突然現れたイケメン(実際の顔立ちは不問とする)(助けてくれた心意気こそがイケメン)に救われてウキウキしてそのこと歌いながら歩いてたら突然出てきた!ってなったらビビるよな。
このあたりのもじょの焦りっぷりビビリっぷりがひたすら可愛いと同時に、コミュ強はコミュ障に優しくして!と笑ってしまった。
ところでもじょは外見の時間が止まってしまっているため、外見年齢が現在10歳、しかし中身は20歳。
そんな合法ロリと同居して、一緒に寝て、一緒に風呂入ってって羨ましすぎるわ。自分はロリコンじゃない!と頑張るさんしろーの往生際の悪さもあって可愛すぎる。
最初読んでるときは妹感覚なのかな?と思ってたけど妹感覚だとしてもずいぶんベタあまだよね。
同居を決めるあたりのシーンでも、まるで愛の言葉としか思えない発言をしてしまうさんしろー、まさに天然たらし。
お前もうちょっと周囲(主にもじょ)から自分がどう見えるか考えろよ! お前なあ! ともう……。ラブコメ主人公にありがちな都合よく察し悪いキャラだけれど!だとしてもかわいい。
すれ違いラブコメ本当にかわいい。
終盤のさんしろーの、リアさんは確かに女性としてはすごい魅力的だけど好きなのはもじょという、本人も自分で些か理解しきれていない感覚、それ!それが恋だよ!と読みながら萌えてしまった。
さんしろーとしてももじょのことをそういう対象として見れないと思いたいというのは完全に今までの概念に引きずられているからで、デレデレのベタベタの愛しっぷりだったもんね。もうお幸せになってください。
闇落ちヒロインを助ける方法がプロポーズなのは強すぎる。
ラブコメ部分が強い! かわいい! ゆえに、終盤決戦が雑というか黒幕がすぐにわかってしまったのは勿体なかった。
こういう話はテンプレートがあるにしても、ああこれリアさんが黒幕だな……というのはかなり序盤にわかってしまったので。そのぐらいだったらリアさんともじょでラブコメバトルしてくれたほうがまだ個人的には好きだったかもしれない。
それから会話がテンポがちょい微妙で引っかかってしまった箇所がちょいちょいあった。もじょの笑い方も。でもそれはおいといてラブコメ部分はひたすら可愛かったな……。好きな人を攻略対象にした同人乙女ゲー作ってるとこ見られたらそりゃもじょもビビるわ。
ところどころに差し込まれるフルーツパンチさんの絵もかわいい。もじょかわいい。
合法ロリヒロインもじょとさんしろーの幸せ結婚生活がどうなるかこの先気になる。