「現役JKアイドルさんは暇人の俺に興味があるらしい。 1 (オーバーラップ文庫) 星野星野」撫でてほしいときは撫でてっていうヒロインは可愛い！！
あらすじ
暇人な高校生・閑原航（ひまはらこう）のクラスには大人気現役JKアイドル・桜咲菜子（さくらざきなこ）がいる。特に接点のない二人だったが、ある日菜子から「ね、君って暇人なんでしょ？ 今日の放課後、一緒にゲーセン行かない？」と声をかけられ!?
一般的な放課後の過ごし方を知らない菜子は、毎日放課後を満喫している航に放課後の楽しみ方を教えてほしいのだという。ゲーセンや食べ歩き――些細な時間を積み重ねるなかで、二人きりの時間はかけがえないものになっていって……？
「今夜電話してもいい？」「頭、撫でて」「ずっと閑原くんを感じていたい」
大人気アイドルと紡ぐ悶絶必至の日常胸キュンラブコメディ、開幕！
可愛かったー！ タイトル通り現役JKアイドルさんが放課後特に部活など入って無くてゲーセンなど行くぐらいしかすることのない主人公に興味を持って一緒に食べ歩きしたりゲーセン行ったりするだけの話。二人が徐々に距離を縮めていくっていう中身なんだけれども、ヒロインがとにかく可愛くて好感度高かった。
ヒロイン可愛いし主人公いい奴で、その魅力で読ませていく
どこが可愛いんだろう。うまくいえないけれどもとにかくヒロインが可愛いし、主人公もいい奴だしでどんどん読み進めてしまった。
物語としてはよくあるスクカー上位の女子に何かしら見込まれてつきあわされる主人公モノではあるんだけど、描写がうまいしヒロインが不思議と可愛く思えるのでぐいぐい読ませてくる。ふとしたときに笑ったり素直にお礼を言える女の子ってやっぱり可愛いし、彼女をふとしたタイミングでサポート出来る主人公は王道だけれども格好いい。
文化祭で一緒に回ろうと話していたけれども仕事で来れなくなったヒロイン、でも午後から来れるかもと連絡が来たからと彼女が食べたがっていた屋台料理を買い込んでおく主人公、結局文化祭終了後にようやく来れたヒロインが主人公に謝るけれども主人公は屋台の料理を渡し、嬉しそうにヒロインがそれを食べていく。
ありがちかもしれないこういうシーンがものすごくキラキラ輝いてるし、ヒロインは嬉しげにお礼を言うし美味しいものは美味しいと伝えるし、主人公はヒロインが喜んでいるのを見て嬉しがるし、こういうすごくベタだけれどもちゃんと伝えるのって大事だし改めて好きだ……。
全体で見ても起伏的なものはほとんど無くて、ヒロインが主人公と一緒にどこかに遊びに行く、主人公いいやつーって思う、好感度があがるみたいなレベルの繰り返しでしかない。豊洲に海鮮丼食べに行くだとか。
終盤に挟まれるヒロイン視点で主人公好き好き超好き！してるのはものすごく可愛いけれどもそんなのもよくあることで、じゃあ何がわたしに刺さったって、二人がちゃんと対話してなにかあれば伝えているところなんだろうなって。
ちゃんと伝える主人公とヒロイン
報連相がめちゃくちゃしっかりしてるんだよなこの二人。
ヒロインが仕事で文化祭に来れなさそうになったら連絡する。午後から来れそうならその旨も伝える。主人公との幼馴染との間に関係性を隠そうとするけれども、結果的にすぐ伝える。親御さんにどういう友達ができて遊んでいるか伝える。頭を撫でてほしいときはその旨伝えて撫でてもらう。褒めてほしいときは褒めてほしいと言う。可愛いと思ったら可愛いと伝える。
下手に察してちゃんをせず、なにかあったら意思疎通を測るので、互いに不要なストレスや不和が発生しない。撫でてほしいときは撫でてほしいと言うの大事だよ！ 褒めてほしいときはその旨伝えるのはコミュニケーションとして本当にめちゃくちゃ大事だよ！！
一番すごいなと思ったの、中盤でアイドルしているヒロインの配信を見た主人公が、ヒロインは遠い人だと感じたときにそれを伝えたところ。何も言わずに勝手に距離をとってヒロインを不安にさせるのではなくこう感じたと伝え、その上でヒロインは自分個人を見てほしいと思ったと伝える。
こういうやりとりのおかげで二人の間に不要なすれ違いが発生せず、「さっさと言え！！！」的なストレスがないまま読めた。ノンストレスですよ本当に。
でも、頭撫でてほしい！っていうお願いも、普通だったらあざとく感じられるところをこのヒロインがやると可愛く思えるので、それは完全にわたしがヒロインに好感を持っているからだと思う。もうめっちゃ可愛いもんこの子。
この間読んだ【恋バナ】これはトモダチの話なんだけども似たような両片思いで進まない主人公とヒロインの話なのになんでこっちは良くてトモダチの話は苛ついたのかなと考えていたけれども、このコミュニケーション部分にあるかもしれない。