あらすじ
「人生100年時代」で長生き“してしまう”ことの対策が必要な時代に。亡くなったあとの膨大な手続き・処理も含めて、何をどう準備すればいいのか? 司法書士として2600件以上の賃貸トラブルを解決するなかで、数々の「おひとりさま」の問題に対応し、死後事務や任意後見など高齢者をサポートしてきた著者が、現在、そして将来の解決すべきポイントとその方法を指南する。
読んだあと死ぬほど落ち込む本。いや~~結局は金よ金。
目次
人間みんなおひとりさま
結婚していても配偶者が動けなくなったり認知症になったりしたら、自分は実質おひとりさま。家族がいなければなおさらおひとりさま。子供がいたとしても面倒を見てくれなければおひとりさま。なので人間はみんな自分がおひとりさまになったときのことを考えて動かねばならない、という本。
様々なパターンでのお独り様の困ることを書かれてるんですが、いやー読めば読むほど気が滅入る。
まずcase2で出てくる認知症になってしまうと誰がお金の管理をするの? からすでに気が滅入る。そうなんだよね。いくら貯め込んでいても認知症になってしまったらお金なんてまともな使い方が出来るかわからない。
本の中では何度もピンピンコロリは夢のようなもので低確率、だいたい死ぬ前には人間動けなくなると書かれる。だから自分が動けなくなる前にいかにしてその備えをするかということなんだけれども、いや~~~~具体的にそういうの、あんまり書かれてないんだよ。
保証人が必要、保証会社があると良い。いや、わかるんだよそういうの。でも保証会社って保証人がいないと使えないとかあるじゃないですか。あるんですよ、わたしの今住んでる家のことなんですけど。なんのために保証会社存在してるの?
その住まいの問題も、高齢者になると新規で家を借りられないといった話が出てくる。だったら持ち家っていうことにしようにも、今度は一軒家に一人で住むのは防犯上怖いので売り払って駅チカ賃貸に――という話も出てくる(そして借りられない話に戻る)。うーん難しい。そして一軒家に一人暮らしは、最近の闇バイトの話題を見るとマジで危険なので文句がつけられねえ。
途中で書かれていたケースで、住んでいる家を売り払って、早めに高齢者マンションに住むという選択をした人が出てくる。あ、それ良いなと思って検索してみたら、その高齢者マンションも家賃がくっそ高いんですよね。そりゃあそうですよという話ではありますが。現在ですら家賃くっそ安いところに住んでいるわたしが住めるとは思えない。
うーん、本当に自分が動けなくなったらどうなるのか。どうにかなるのか。準備をしきれるのか。金がないと住む場所すら確保出来ないのに、年金だけでどうにかなるのか。
なにかあったときに後見人をつけるという方法が出ていたが、後見人を頼む人はいるのか。この先天涯孤独になる予定だが、一体誰に頼めば良いというのだ。弁護士とか司法書士に知り合いすらいない。戸籍さえあれば遠い親戚でも見つけて声をかけてくれるらしいが、しかし10年以上あっていないような相手にそんな面倒をおっかぶせて良いのか。
入院ですら身元保証人が必要らしいが、そんなもの頼める相手が誰一人としていない自分は、なにかあったらどうなるのか。
ありとあらゆることを動けるうちに対処したほうが良いという話ではあるが、しかし動けるうちは目の前のことの対処でいっぱいいっぱい。どうしたらいいんだろうな。
賃貸問題自体は高齢化社会になるに従って高齢者にも貸さないとやってられないという方向で解決していきそうな気がするけど、どうなんだろうなー。