Rock Opera『R&J』 06/22観劇

★★★★☆,舞台

あらすじ

ロミオ「一目惚れって信じる?」
ジュリエット「信じる!」

AIがほとんどの労働を担う時代。人々は退屈していた。
そして巨大都市の若者は、“グルッパ(不良)”と“ビアンカズーリ(警察)”に分かれて対立した。
抗争という名の、命を賭けた暇つぶし。
対立の中で出会う、グルッパを率いる「ロミオ」と警察長官の娘「ジュリエット」
一目惚れして、恋に落ちて、行き着く先は、沙翁=シェイクスピア任せ。

キャスト

佐藤流司 仲 万美
藤田 玲 諸星翔希 田淵累生 オレノグラフィティ 山岸門人
平井琴望 寺山武志 冨田昌則
AKANE LIV コング桑田
陣内孝則

岩崎大輔 片山浩憲 小山銀次郎 野呂昂大 矢内康洋
武田莉奈 露詰茉悠 平野茜子 藤田笑美

見てきた人

  • ロミジュリを見たことがない
  • 知ってる知識「ロミオとジュリエットが恋したものの両家は敵対しているためになんやかんやでごたごたして最終的にジュリエットが仮死状態の薬を飲んでロミオがそれを知らずにジュリエットが死んだと思いこんで自殺したら生き返ったジュリエットが絶望して自殺する話」

この知識で全く事前調べせずに行った。

感想

ジュリエットがひたすら可愛い!

見ている最中にジュリエットーーーーーーーー!!!!! ジュリエット!!!!! ジュリエット可愛い!!!!! とひたすらテンションをあげていた。本当に……本当に可愛い……。

父親にあれしろこれしろ言われたときに「そんなのやぁだぁっ!」って言うこの小さな母音がやばいぐらい可愛い。冗談のように可愛い。何だこの子。
わがまま、気が強い、自分が一番!みたいな部分があるんだけど、それも十代前半ぐらいの女の子と思えば理解できるし何より可愛い。仕草も可愛い。何もかもが可愛い。本当に可愛い。

「一目惚れって信じる?」
「だからー!」
「一目惚れって信じる!?」
「……信じるぅっ!」

そんなジュリエットのダンスがマジモンのバッキバキで動き回り、長い髪の毛をばさばさ振り回し、シースルーの衣装を翻しなのがもうわかる!!!!最高!!!!!!となる。ひたすらジュリエットが可愛かった。

最初の歌があまりロミオと声があってなかったので、ダンスはすごいけど歌はそんなんでもないのか?と思ったけど完全に間違いだった。終盤のロミオとのデュエットはめちゃくちゃに旨かった。なんだったんだ前半の歌。

新解釈ロミジュリ

とにかく一番叫びたいことは叫んだので内容に。
以下ネタバレ。

ロミジュリの物語自体がうろ覚えというか見たことないちゃんと読んだことない、舞台の題材とされていることが多いのでなんとなく流れで話をしっているような気がするというシェイクスピアに対して罰当たりな私ですらこれはおそらく違うな! でも超面白い! と思える舞台だった。

お前だよ神父。お前だよ。

絶対原作の神父は元ヤンで今も事ある事に怪しいおくすり勧めてきたりしないし、ヘレナとデキててジュリエットがいなきゃいい感じにやってけるからってジュリエットがうまく死にますよーに!って物事起こしたりしないでしょ!? 読んでなくてもわかるよ!?

いや……これほんとうに面白いし、物語として楽しかった。
途中から神父がおつきの人っぽい人にちょいちょい話しかけているあたりでなにか仕組んでるな?とまではわかってたけど、ヘレナとのあれこれがマジでそんでもって手に手を取って去っていくような関係なんて思わないじゃん!? ラストのところで待ってーーーーーーー!?となった。
しかし、なんとなく漏れ聞こえてくるロミジュリのあらすじだと大人の伝達ミスでロミオは死ぬわけで、それと比べたらわざと伝えず、わざと死ぬように仕向け、忘れたといえる範囲で、何かあったら自分たちは無実だと言えるあたりで……というの、うまいしすごいし、神父とヘレナマジでやべえし頭が良いし、大人は勢いではなく思慮深い……(悪い意味で)となる。すごい面白かった……。

ロミオとジュリエットの家が敵対しているという設定は、彼らの所属している組織が敵対しているという設定へ。これも家に縛られているというのよりわかりやすかったな。
あ、でも一応家に縛られているのか。ヤクザの一家とかそういう意味でグルッパという共同体に縛られているロミオと、正しく家に縛られているジュリエット。

ただ、近未来という設定なのにまだ人間はそういうレベルで争ってんのか……といううーん……となる部分はあった。
まず近未来感全然なかったけどね。そのあたりはそういう舞台設定であるということで納得したほうが良い。このあたりは今思い出すとそう思うなであって、舞台を見てる最中は全然そんなん頭に浮かばないぐらいにのめり込んで面白い。
ちょっとそういう設定がぶっとんでいるのも、冒頭の前口上で言ってくれたり狂言回し?ピエロ?みたいな立場の人が話してくれたのでわかりやすかったしね。本当にそのあたりが塩梅がうまかった。

家で縛るといえば、ジュリエットの父がめっちゃ良かったな。
金目当ての縁談を持ってきたとはいえ、娘と趣味が同じ(そりゃあ父親の趣味じゃないからダンスの種類なんてわからないだろうからあのあたりはしょうがない)男を連れてくる。
なにより、あの「お前はモノだ、私の所有物だ、私の所有物だからこそ幸せにする」と言い切る父親としての強さがあった。あそこすごく好き。めっちゃ強いし、本当に良い父親なんだろうなと思わされた。

推しをなるべく定点カメラしようとしてたおかげで、ティボルトが何故か歯ブラシ出して歯磨きしてたのや、パーティの最中にロミオを見つけんんん?となっているのが見れて良かった。
左耳だけフープピアスしてんの良いなー。好き。ビジュアルが良かった。
下手だったせいで死に際の表情が全く見えなかったのが残念。

感情表現としてのミュージカル

ミュージカルの歌部分は個人的に二種類あると認識していて、

  • 小説における台詞
  • 小説における地の文の感情描写

だと思っている。

今回のR&Jにおいて、歌はほぼ感情描写を担っていた。
それって諸刃の剣だなと思っていて、感情描写をしている最中って物語自体は進まない。だから、物語の続きが見たい! と思うときに入る盛り上がる歌ほどいやいやいやいやもう先に進めてくれ! 歌はわかった! 進めてくれ! という気分になってしまう。

ジュリエットが死んだと思ったロミオの歌とか。

あそこすごく尺とられていてロミオの感情がしっかり描かれているんだけれども、私としては、いやいやいやいや神父! 神父絶対なにか企んでた! ロミオの感情は大事だね、そうだね、でも神父! 神父が何企んでるか見せて! となってしまって、あそこだけ冗長に感じられた。
対比のせいで、その後のジュリエットの動作で彼に対する感情を示し、最後に台詞が入る演出がすごくうまいなと感じられてしまった。

これが台詞とか、ごくたまにある地の文(状況描写)の場合はすごい勢いで物語が進んでいくので聞き逃すとあっという間に物語から振り落とされることがあるんだけれどね。
私はミュージカル・フランケンシュタインの冒頭でアンリとヴィクターが手を握り合う歌部分で初回聞き落としたせいで、なんでお前らそんなすごい意気投合してんの!? 歌始まる前あんな険悪だったじゃん!? となった事がある。

それとこれは私が耳が弱いことに起因しているのだけれど、音楽の音量すっっっっっっごい煩かった……。前方列でスピーカーが近いのが原因なのはわかるんだけれど、それにしてもライブ用耳栓つけてやっとまともにいられるレベルなのはしんどかった。

ライブ用耳栓これ。前にライブにつけてったやつ。

ミュージカルの歌部分に乗り切れないという致命的な問題は起こしつつそれでも物語が面白いしジュリエットがめちゃくちゃに可愛い! すごい可愛い! と彼女が出てくるたびにテンションを上げるレベルだったんだけれど、こう……翌日に魍魎の匣見てしまってから感想を書くことになったせいで微妙にテンションが下がってしまったのがもったいない……。100点満点なら80点ぐらい平気で叩き出せる舞台だったからもっと褒めたいのに、100点満点で300点ぐらいの舞台のせいでなんだ……このテンションの微妙さは……もったいねえ……。

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