幼馴染大勝利!……大勝利?ラブコメ「あんたなんかと付き合えるわけないじゃん!ムリ!ムリ!大好き! 」(HJ文庫)内堀優一

★★★★☆

あらすじ

高校入学から数ヶ月。大貫悟郎はその日、長いこと片思いをしていた幼なじみの美少女・杉崎小春に告白した。

「小春!好きだ!俺と付き合ってはくれないだろうか!!?」
「いや、無理ですから」

この一言であえなく玉砕!
さらに小春は何を思ったのか悟郎に、「悟郎、あんた彼女作りなさいよ」とムチャぶりまでしてきて!?
両思いなのに付き合えない!?一途過ぎる少年と本当は彼のことが大好きな少女の、どうしようもない青春大暴走ラブコメ開幕!

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 タイトルからしてわかりやすくラブコメなラブコメ。
 しかし、楽しい!ハッピー!ラブイチャ!なラブコメ読みたさに手にとってみたら予想外が来て若干OH……となってしまったことは否めない。

 おすすめできるのは「幼馴染のラブコメが見たい!」「主人公がヒロインにベタぼれで、落とそうとして頑張っているところが見たい!」というタイプの人。
 読んでて清々しいぐらいに主人公が幼馴染であるヒロイン一筋!で、とにかくにやにやしてしまった。

 物語は、主人公がヒロインに告って振られるところから始まる。
 何があったのかと心配になるが、不安はご無用。すぐにヒロイン視点の短い手紙が間に挟まることによって二人は両思いなのが明かされる。
 なら何故ヒロインは主人公の告白を拒否ったのか? というのがこの物語のポイント。

 もうこの本、幼馴染ラブコメの良いところがとにかく詰まってる。
 家に帰ったら好きな子が自分ちで親公認(?)でゴロゴロしてる、他のやつに取られたくないと思ったからこそ恋に気付いた、阿吽の呼吸のやりとり、もはや一緒にいすぎて老夫婦の域。
 読んでてあ~~~~~幼馴染! 最高! と萌えまくった。阿吽の呼吸、老夫婦の域。幼馴染ヒロインって良いよね!

 告白を断られても、それでも諦めきれない! 彼女のことが好き! でも彼女が彼氏できたって言うなら協力はしたい! でも好き! という主人公のヒロインに対するベタぼれっぷりはもはや読んでて清々しい勢いだった。
 そして、主人公がそこまでベタぼれだからこそ(だからこそ?)おもしろ半分、本気半分で協力している友人たちも良かった。

 口絵にも出る通り他にも女子キャラは登場して実際に読み始める前まではもしかしてこれってハーレム?主人公は多数に惚れられる系のもの? と不安になったりもしたのだけれど、実際はそんなことまったくないので一夫一妻制ヒロイン至上主義の人にも安心してほしい。
 他に主人公に懸想するキャラは一応出てくるものの、それも物語上ヒロインとの流れを作るためという雰囲気だった。
 というか、普通だったら放送部の彼女もヒロイン昇格してもおかしくないのでは?というぐらいなのに、完全に主人公の恋を応援するキャラになっててめっちゃ良かった……。不毛な争いはいらないんだ……。というかこれだけ好きなの見せられたら恋なんてしないよなーとも思う。

 主人公からヒロインへの好意がこれだけ全力だったからこそ、彼女が実はとうに死んでいたというラストは絶句。そりゃあ付き合えるわけないじゃない!だし、彼女を作らせようとするわ……しんどすぎる……。
 よくよく読み返せば千春は一度だって他のキャラの前に現れたことはないのか。
 そして、その愛があるがこそ主人公が選んだ選択肢にしんどいせつない最高かよとなってしまった。
 この前半、このタイトルからこの落ちはひどい! しんどい! ラブコメだと思ってたのに! とも思わなくもないが、本当に良かった。
 ラストがそれまでの流れからして完全に予想外で期待を裏切る落ちなラノベなんだけど、面白かったし個人的にはすごい好きなのでサイコー!としか言えない。

 内堀さんの本は過去にもなにか読んだことがあるはずと思いだしてたけどはるか昔に笑わない科学者シリーズを読んだ気がする。アレも再読したいな。

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