ミュージカル北斗の拳 感想

舞台

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あらすじ

二千年の歴史を誇る北斗神拳の修行に励んでいたケンシロウ(大貫勇輔)、トキ(小西遼生)、ラオウ(福井晶一/永井 大)の三兄弟。
南斗の里から来たユリア(平原綾香/May’n)、そのお付きのトウ(AKANE LIV)とともに成長していく三兄弟の中から師父リュウケン(宮川 浩)は末弟のケンシロウを次の伝承者に選んだ。

折しも世界を覆う核戦争によって文明社会は崩壊し、人々は弱肉強食の時代を生きることとなった。
ケンシロウはユリアとの愛を育み共に荒廃した世界を生きていこうとした日、南斗のシン(植原卓也/上田堪大)にユリアを強奪され、胸に七つの傷を刻まれる。
絶望の中放浪の旅に出たケンシロウは、たどり着いた村で出会った二人の孤児バット(渡邉 蒼)、リン(山﨑玲奈/桑原愛佳)と共に旅を続ける。
一方ラオウは世紀末覇者・拳王を名乗り、世界を恐怖で支配しようとしていた。

ケンシロウは女戦士マミヤ(清水美依紗)が治める村の用心棒レイ(三浦涼介)と共にラオウによって牢獄カサンドラに囚われたトキを救出するが、その後ユリアが失意の中でシンの居城から身を投げたことをラオウから知らされる。
ケンシロウはラオウとの闘いの末に壮絶な最期を遂げたジュウザ(伊礼彼方/上川一哉)をはじめとする愛すべき仲間や強敵(とも)たちの哀しみを胸に、世界に光を取り戻すべく救世主として立ち上がるのだった。

キャスト

ケンシロウ: 大貫勇輔
ユリア:平原綾香/May’n(Wキャスト)
トキ:小西遼生
ジュウザ:伊礼彼方/上川一哉(Wキャスト)
シン:植原卓也/上田堪大(Wキャスト)
マミヤ:清水美依紗
トウ/トヨ:AKANE LIV
リュウケン他:宮川 浩
レイ:三浦涼介
ラオウ: 福井晶一/永井 大(Wキャスト)

バット: 渡邉 蒼
リン:山﨑玲奈/桑原愛佳(Wキャスト)

リハク他:中山 昇
ダグル他:宮河愛一郎
青年ラオウ他:一色洋平
青年トキ他:百名ヒロキ
フドウ他:澄人
ミスミ他:齋藤桐人
岩瀬光世
輝生かなで
坂口杏奈
LEI’OH
小板奈央美
柴田実奈
島田惇平
野間理孔
森内翔大
熊野義貴(スウィング兼)

邵 治军 (シャオ・ジイジュン)
黄 凱(ホワン・カイ)
陳 健国 (チェン・ジェングゥオ)
蔡 晓强 (ツアイ・シャオチャン)
李 悦  (リ・ユエ)
王 思蒙 (ワン・スメン)

見てきた人

  • 原作未読
  • 北斗の拳世紀末ドラマ撮影伝はたまにバズってると読む
  • なんかよくネットミームになっているアレでしょうという感覚
  • 目的のキャストは小西遼生さん

感想

脚本:超高速北斗の拳

北斗の拳あんまり詳しく知らないけれども、以前見たAZUMI並に超高速でかっ飛ばしていったなと思うと同時に、だからこそミュージカルの強みが出たなとも感じた。

AZUMI幕末編 9/12ソワレ
話・演出について合いませんでした! という感じなので、結構あまり良くない感じに書きます。ただ、劇場内では泣かれている方も多かったので、単純に私の趣味に合わなかっただけです。合う方はかなり合うんじゃないかなーという感じの話。私は全く合わなかったというだけです。見終わって一番最初の印象が、人多すぎじゃね? ということ。生かされきれてない感じのするキャラが何人か(壮太とか壮太とか)いるのが残念。壮太なんてもうちょっと使い方多くしたらライバル! って感じがするんだろうけれども、見ているだけだとあんまりライバル感がなかった。殺陣がむちゃくちゃ旨いのに、使われ方が残念な感じで見て…

原作が少年漫画で結構巻数あるので当然詰め込まなければならないイベントも多い。結果的にものすごい勢いで物語が進んでいく。
緩急のうちの急急急急急急急急!!!という勢いで、こちらの気が緩む暇はないし、ほっとするシーンはあまりないし、だいたい高速で進んでいく。全52話を3時間で放送しておりますぐらいのスピード感。
しかもバトル漫画なのでガンガン人は死ぬ。そりゃもう死ぬ。おかげでキャラに感情移入する間もないし、思い入れもあまり入れられない。
思い入れも入れられないままに誰かが死んでも、普通の舞台だと、死んだなあ、なんかめっちゃ泣いてるけどついていけねえなあになる(虚無舞台あるある、こっちがついていけないがキャラクターだけ泣いている状況)。

でもここでミュージカルの強みが来る。

ミュージカルなので、ここは悲しいシーンです! ここは辛いシーンです! ここは嬉しいシーンです! というのが歌で表される。そして歌がうまいので、なんかこっちも悲しくなるし辛くなるし嬉しくなる。
これはマジでミュージカルという媒体の勝利。普通の舞台だったらレイの死やトキの死に際でここまで感情揺れ動かなかったかもしれん。だがミュージカルなので歌に引きずられて悲しくなるしなんか良いやつだった気がする。
音楽のちからって恐ろしい。すごい。

キャストが全員歌うまいのが強いしアガるんだよね……。ずるい。こんなん盛り上がるしか無い。一番年齢幼そうなリンの歌すら強制的にアゲられる。
個人的には民衆たちが村を守るために抵抗する歌がめちゃくちゃ好きでアガった。普通の舞台だったら村自体への感情移入が薄くて、強い軍にめちゃくちゃにされるのはまあそうだろうな……こんな気迫で軍人を圧せられるかよ……と思ってしまいそうなところを、あの歌があるので、抵抗する弱者の強さ! 気迫! 気合! と納得させられてしまった。歌の力、ものすごい。
ジュウザに至っては出番あんな短いのに曲の良さとコミカルさでめちゃくちゃ好きになってしまう。ずるい。あいつ出番何分?

ミュージカルって歌すら上手ければなんとかなるんだなと思わされた。

ちなみに感情表現の歌よりも状況説明と台詞を全部歌にするのが好きなので、話の冒頭、ハゲの黄色い師匠で養父が物語の設定とばかりにものすげえ勢いで歌うやつが聞いてて楽しい。一言でも聞き漏らしたらついていけない状況の歌を必死で追いかけるのが楽しい。

ラオウと決着がつ……かない!!!

を延々とされているので、正直2幕は結構うーん……という部分が多かったかも。

1幕でおそらくは漫画的にやるべきそれ以外の内容の大半をこなしてしまい、拳王が誰なのかわかった以上ラオウを倒すことしか残っていないんだろうけれども、おかげで延々と「今こそラオウをたお……さない! お前ではまだ倒せない!」「今こそラオウをたお……ジュウザ!」「今こそラオウをたお……さない! ここはトキとのバトルだ!」「今こそラオウをたお……さない! 城が崩れたー!」を繰り返してからの、しかもユリアを攫われた上での「今こそラオウをたお……した? ようやく? やっと? 今頃?」になったので、正直見ててダレてきてた。

物語がころころと転がっていく1幕に比べて、人を替え品を変えひたすらおんなじことの繰り返しで面白くなかった。
なんならラオウをたお……さない! 城が崩れた! ユリアは攫われた! のときが曲的にも一番テンション上がったかも知れない。今まで死んでいった様々な拳士たちの思いを胸に戦うケンシロウ!という展開がめっちゃアガったからこそ、あそこで城が崩れたー!というめっちゃ雑な流れで次回へ続く!されるのはなんでだよ!が凄かった。しかもユリア攫われるし。なんでだよ。

バットがめっちゃ可愛い

今回見てて一番好きだー!となったのがバット。

最初は口が悪くてみなしごなんて面倒見てもらえないしなんなら死ぬものだぐらいに歌っていたバットだけれども、それは自らの経験から来ており、自分こそが育ての母が子連れだとコミュニティに入れてもらうのを断られたのを見てきて自分から離れたからこその歌だった、というのが2回見えに見てぐっと来た。
ひねくれている少年なんだけれどもケンにすごい懐いているし、それだけ完全なる好意と優しさから自分を助けてくれて、なおかつ守るために離れなければならないほど弱くない、むしろ自分を守ってくれる安心できる大樹のような人に安心したんだろうな。ババァ(かーちゃん)を守るために離れたバットだからこそその感情がすごいつたわってきた。
村を出るときにケンがバットとリンを置いていこうとするのを察して、村の外で待ち構えて、しがみついて置いていかないでくれと縋るあたり、マジで懐いているんだなと思えた。あのあたりがものすごく好き。

バット周りがよくわかんねえぐらいに好きなんですが、正直なんでケンがトキの墓参りにバットとリンを連れて行ったのかわからねえし、見届人になってくれとは言ってたがどう考えても危険なラオウ戦につれていくかもわからねえ。
ラオウは女子供には無駄に手を出さないがラオウの率いる軍はそうじゃないでしょ。そこはケンシロウが絶対に守るからと言われればそうだが、本当に彼らのことを思っているんならフドのいる南斗の都にでも置いていってくれ。よくわかんねえなあケンシロウ。

無限に見る見覚えのあるネットミーム

北斗の拳をほとんど知らないので、このネットミームも北斗の拳なんだ!?というのが多くて面白かった。

「ひでぶっ!」「お前はもう死んでいる」ぐらいは知ってたんだけど、「てめえの血は何色だ!」「我が生涯に一片の悔い無し!」はマジで知らなかった。北斗の拳だったのか……。
きっとジョジョを見てもまったく同じことを思うだろう。

有名ネットミームたちの元ネタがわかったの良かった。本当にとても良かった。

バカ高い身体能力

キャスト陣の身体能力がバカ高かった。なんだこれは。

モブ男性キャラを演じる人は最低でも肩まで足が上がるのが必須条件なのか? アクションでバク転だのしまくるんだがなんだこれは。アクションがもはやよくわからねえレベルになっている。
ケンシロウは頭近くまで上がるし? 回転蹴りが標準装備されてるし飛び蹴りもするしよくわからねえ。しかも1幕ラストのパフォーマータイムでめっちゃダンスすげえしよくわからねえ。

戦闘アクションがとにかくやべえ。舞台なので、カット割りやシーン繋ぎやカメラ方向で誤魔化せるドラマや映画よりは遅いけれども、それでもアホほど上がる手足がなんだこれはすぎる。軽々とみんな足があがる。
ワイヤーも使用しまくったアクションが多く格好良かったが、ケンシロウが「ワイヤーなしでその高さまで飛ぶの!?」という高さまで自力で飛ぶ。何だお前は。

そういえば伊礼ジュウザは出番で俺たちのビーナスをお姫様抱っこしてあっち走ったりこっちは知ったりしていた。体力がすごい。

ダンスはさほど多くないんだけれども、それらも使い方が印象的だった。
1幕始まったあたりの核云々の表現としての大勢でのダンスと、1幕ラストでケンシロウのダンスが好き。

もうほんっとーにものすごい楽しい舞台だった!!

 

東京楽カテコで、ケンシロウが一本締めということで、拳を床にたたきつけてみんなでぴょーんとジャンプするのをやった。とても斬新な一本締めだった。

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