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「俺の幼馴染がデッッッッかくなりすぎた (電撃文庫)折口 良乃」表紙から期待してた内容とは随分違うんですけど!?でもめっちゃ良かった

俺の幼馴染がデッッッッかくなりすぎた (電撃文庫)折口 良乃

俺の幼馴染がデッッッッかくなりすぎた (電撃文庫)折口 良乃

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あらすじ

久しぶりに再会した幼馴染の悩みは……胸がデッッッッかすぎること!?

「久しぶり~! 小学校ぶりじゃん! ずいぶんおっきくなったね!」
かつては男友達のように一緒に遊んでいた幼馴染・美濃りりさと久しぶりに高校で再会したら……胸がとんでもない大きさに成長していて!?
「正直めっちゃ困ってるの! 痴漢とかナンパとかスカウトとか! だからさ……私のボディーガードになってよ!」
そんな打診から、りりさを守るドキドキな日々がはじまった――!
「んんんん~~~っ、ふんぎぃぃぃ~~~~!」一緒に筋トレしたり。
「……私の水着見ても、ヒかない?」プールへ行ったり。
大きすぎる胸のせいでハプニングも発生!?
デッッッッかすぎる幼馴染と過ごすドタバタラブコメディ!

正直、表紙が表紙なので( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!のテンションで挑んだら、ラブコメしつつもしっかりと巨乳女子の苦悩について書いている話で、なんか……すみません……という気分になってしまった。表紙から受ける印象違いすぎるだろがい!
実際おっぱいをネタにした要素はありつつも、ヒロイン・りりさの悩みに寄り添いたい主人公・トウジが頑張る話ですごく面白かった。幼馴染ラノベダイスキーとしても最高だった!

可愛い女の子が俺にだけ見せてくれる一面、最高すぎんか……?

小学生の頃は水泳で戦っていた幼馴染と高校で再会したら、身体の一部分がデッッッッカくなっていた、ということから始まる物語。
デッッッッカくなったそのサイズ、まさかのSサイズ。Sサイズ自体が実在するのかとかどうでもいいんだよ! それだけデッカくて、日常生活するにも机の脚が折れたり(男子がふざけて上に座っても折れない机の椅子が11キロのおっぱい乗っかったぐらいで折れるかというのはさておき)、不躾な視線に晒されたり、痴漢にあったりもする。そんなりりさを支えたいという主人公・トウジがとにかく良いやつなんだよなあ~。

主人公であるトウジは、当然りりさのでっかいおっぱいを意識はしてしまうけれども、りりさが他者からの視線に慣れているがあまり好ましいものと思っていないとわかってからは、地の文での描写が結構少なめであんまり意識しないように頑張ってるのが伝わってくる。
正直、でっかでっかおっぱいを見てしまうのはわかる。でかいもん。でもそれを地の文的に無意識にあんまり意識しないようにしているトウジ、周囲の視線のことも考えるとすごく「いいやつだな~」って思っちゃうんだよね。

そしてヒロインであるりりさって、確かにトウジの前ではおっぱいをネタにしたりする子だけど、トウジ以外の男子の前じゃそんなことしないんだろうなって雰囲気があるのがまた良いんですよ。トウジがりりさのおっぱいを意識はしつつもなるべく見ないようにしたり、彼女を助けてあげたいって実際に行動に移したりしているからこその安心から来る信頼よ。
トウジの前でりりさがするおっぱいをネタにした言動や行動って、同性の前でやっている行動だろうし、同性と同じく自分を害することはないとトウジのことを信頼しているからやっているんだろうな~~~~最高すぎる……。それでぐらっと来たりはしつつも、トウジも不埒な行動に出ないのがすごい。理性がありすぎる。

こういう信頼が積み上がってやっているのがわかるじゃれ合いや、信頼感から来ているのがわかる俺にしか見せない一面、そうだよそれだよ、そういうのが好きなんだよ……となってしまう。 

巨乳女子の悩み

ラノベって一定数、女子は乳比べをするイベントがあり、小さい胸より大きい胸のほうが至上! みたいなノリがあるんだけれども(もちろん逆張りかネタか性癖主張か知らんが貧乳こそが至高! 族もいるがそれはそうとして)、この話は巨乳ならではの悩みを描いているのが面白い。

「どこ見てんのー?」
「いや、別に……」
 りりさがにやにやしながら聞いてくる。
 制服越しであっても、ドアに押しつぶされて変形していく胸に、どうしても目が行ってしまうのだった。
 しかしそれは、他の乗客も同じである。
 りりさに寄り添うように電車に乗っていると、よくわかる。りりさの常人離れしたプロポーションが、どうしても人目を惹きつける。
 もちろん男が自然とりりさを見てしまうのは、気持ちとしてよくわかる。一方で大抵の男は見てはならぬとばかりに、露骨に目をそらしたりしている。
 まあ、さすがに胸をじっと見ているとバレたら、周りの反応が怖い。
 一方で女性もまた、りりさを見ている。単純に驚いている幼女、ついつい見てしまう女子大学生、なんならりりさを見て小声で話しているおばさん。さまざまである。
 なんなら女性のほうが同性だから、遠慮なく見てくる比率が高い。
(こんなのが、毎日かよ)
 ボディーガードを雇いたくなる気持ちもよくわかる。

見ても当然とばかりにじろじろ見てくる視線も、チラチラ盗み見してくる視線も、どっちもかなりしんどいし嫌だよな。りりさは長年付き合っている自分の胸だからこそ慣れてしまっているものの、改めて彼女の隣に立ってそれを隣で浴びることになったトウジが、それを嫌なことだと認識してくれてるのって、りりさとしては救われるんじゃないのかな。

「服選び、大変そうだな……」
 Sカップが着れる服、どうやって探してるんだ?
 一番、調達するのが疑問なのは下着であるが――もちろんそんなことは聞けるはずもない。
「えーとね、お母さんの知り合いが、アパレルの会社に勤めてる人で……私服とかは、そこで特注で、作ってるんだけど……」
「特注って……そんな金あるのか?」
「ない……お小遣い飛ぶし、私服も全然足りない……」
 俺はファッションに疎いから、よくわからないが――。
 高校生の女子というものはもはや、オシャレしないと死ぬような生き物なのではないだろうか? りりさが『高校生活を謳歌したい』というなら、学生らしいオシャレだってその中に含まれるはずだ。
 こんなところも、胸のせいでなかなか自由にならない。

こういうところで服だのそういう不自由を強いられていることに思い当たって気遣ってくれるトウジって、本当にりりさを大事にしているし、めっちゃいいやつだなこいつとなるんだよね。
そういう端々にトウジがりりさを大事にし、りりさはもう諦めてしまっている巨乳ゆえの不都合に怒ってくれて、りりさのためになにか出来ることはないかと模索してくれているのが、うわーーーーこいつもう本当にめっちゃいいやつ……なんなんだこんな最高主人公……と読んでるうちにどんどん好きになってしまう。

もともと水泳が好きだったりりさが、他人の視線を集めてしまう&水着にサイズがないという理由で泳げなくなったというののしんどさを最も感じて憤ってくれているトウジ、いいやつすぎる。
最終的にりりさのためにそこで頑張れるの、もうめっちゃ格好いいじゃん。好きにならずにはいられない。

りりさが水泳大好きでイルカ女と呼ばれるほどに速く泳げていたころを知っていたトウジだからこそ、人目や水着を気にして好きに泳げなくなったりりさの現状に怒りを抱く。そう、幼馴染モノの美味しい部分はそこなんだよ。ありがとうございます。昔を知っているからこその怒りと憤りと、あの頃みたいにのびのびさせてやりたいという思い。本当に最高です。ありがとうございみあす。

ラブコメとして可愛すぎる

物語が進むにつれて、トウジの守ってあげたいの感情がじわじわと独占欲に変わっていくの最高すぎた
ボディーガードのはずが彼氏面みたいになってるんだよこいつ! しかし周囲もボディーガードと言いながら割と彼氏みたいな扱いしてません? してるけれども明確に言ったりしない、二人が恋愛状態にあるのを前提とした会話は一切しない、そういう微妙な塩梅が良すぎる(周囲の人間が恋愛脳で主人公とヒロインをくっつけようとしだすとそれはそれで嫌という面倒くさいオタクの発言)。

りりさが終盤に胸の大きい女性用ファッションモデルをやろうかと相談してきたときに、応援はするもののあんまり他人に見せたくないと思っているの、マジで最高なんだよ。青春すぎる。アオハルすぎる。そしてそれをりりさにからかわれても素直に認めちゃうところがまた良い。あのあたり、にやにやしながら読んでしまった。

ラブコメってヒロインが好みだと面白く読めるし、主人公が好みだと応援できる。まさにそのど真ん中を行くようなラノベだった。
いやーーーでも表紙からえっちなラブコメを求めて読み始めたわたしの心はあんまり救われていないんですが!? えっちな要素はちょっとあったもののほぼコメディか辛い悩みとして使われていて、( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!したかったわたしは全く救われていないんですが!? でももうめちゃくちゃ良すぎた。

俺の幼馴染がデッッッッかくなりすぎた (電撃文庫)折口 良乃

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