
あらすじ
これは光属性の少女と闇属性の少年が、虹色に輝く恋をする物語。
同じ部屋の中、ただゲームに興じるだけ。
そんな時間を過ごすうちに、二人の心の距離は近づいていく。
WEB人気作が待望の書籍化!
学内一の人気を誇る光属性陽キャ美少女・朝日光。
テニス界期待の選手でモデルとしても活躍と、まさに天から二物も三物も与えられた存在。
一方、同じクラスの影山黎也は、ゲーマーの闇属性陰キャオタク。
本来なら決して交わることのない対極の二人。
しかし、偶然に乗り合わせたバスで同じゲーム好きだと知ったことで、光は週末の度に黎也の部屋へと入り浸るようになった。
同じ部屋の中、ただゲームに興じるだけ。
そんな時間を過ごすうちに、二人の心の距離は近づいていく。
「じゃあ、明日もいつもの時間に遊びに行くからよろしくね!」
これは光属性の少女と闇属性の少年が、虹色に輝く恋をする物語。
めっちゃ面白かった! タイトル通り「光属性美少女の朝日さんが毎週末に主人公の部屋に入り浸る」というお話なんだけど、二人とも可愛くてニヤニヤが止まらなかった。やっぱ主人公かヒロインのどっちかが可愛いと思えて応援できるラブコメは良いものだし、どっちも応援できるならなおさらだわ。
陽キャの光と陰キャの距離感
この作品の魅力は、なんといってもヒロイン・朝日さんと主人公・影山の絶妙な距離感にある。運動よし、勉強もそこそこできる、モデルもやってて、ゲームも好きな朝日さんと、どちらかというと陰キャ寄りだけど思った以上に健全な自己肯定感を持つ主人公の関係性が絶妙。
陰キャが陽キャの光に負けてパパ呼びまで受け入れさせられるの本当におもろい。割と陽キャの光がまぶしすぎて勝てないみたいな描写ではあるんだけど、朝日さんの明るさや、それが当然みたいなノリでやられると、否定するほうが間違いでは……? みたいな気分になっちゃうんだよね、わかるわかる。
朝日さんのキャラがとにかく可愛いんだよ! 影のある部分はあんまり見せないけれど(もちろん物語的には実はある)、影山の前では基本的にゲーム好きな陽キャとして振る舞う彼女が本当に魅力的。
そして彼女の影の部分を知っても彼女を光として、自分は闇属性キャラで朝日さんを堕落させる存在ですが? 顔してる影山がいいんだよ。つまりはなにかあって堕落したいときはいつでもおいでって話だし……。こういう誰かの逃げ場になってあげる話好きなんだよな。
多分影山の自認としては無防備かわいいパジャマ姿の美少女と部屋で二人きり1のヒロイン側とちょっと近くて彼女を堕落させているつもりだが、朝日さん側としては無防備可愛い~の主人公側に近くて相手の存在が逃げ場になってるしいてくれて嬉しいありがたいなんだよな~~~こういう救いになってるのほんと好き。
「あはは! 驚いた?」
「そりゃ驚くよ……わざわざこんな場所まで引っ張ってきて何かと思ったら……」
「ごめんごめん、なんか今まで学校じゃ話したことないのに急に仲良さそうに話すのを見られたらちょっと恥ずかしいなと思って……」
そう言いながら、照れくさそうに笑っている。
確かに、言われてみれば学校で話すのはこれが初めてかもしれない。
ただ、わざわざこんなところまで呼び出して会話するのは少し気にしすぎな気もする。
周囲からすれば俺と彼女が話していたところで、単なる事務的な会話だとしか思われないだろうし。
このシーン好きなんだよね。
スクールカースト上位の女子と二人っきりで話しているところを見られたら、俺がほかの男子から袋叩きに遭う! みたいな思考じゃなくて、誰も俺みたいなのの存在そこまで気にしないだろう……というこの感覚よ。卑屈になりすぎてない自称陰キャ主人公の影山。
そんでもって、逆に朝日さんのほうが、自分と話しているのを注目されたらどうしよう、仲良いのを知られちゃったらどうしよう、ってすごく影山のことを意識してるように見えて可愛くて可愛くてたまらん。朝日さん、可愛すぎない?
ゲーム大好き朝日さんが可愛すぎる
朝日さんがゲームに熱中してる描写が本当にずーっと可愛い。最終的に朝日さんは結構ながらく主人公のことをそれなりに無自覚で意識してるっぽかったなーというのはわかるんだけれども、そんな相手の家にいるにもかかわらず、ゲームに熱中しすぎて周囲が見えなくなっているあたりがあまりに可愛すぎる。
というか、死にゲーに本気で熱中して無双してる美少女、絶対可愛いだろがい。ゲーミングPCやマウス専門店でドハマリして大はしゃぎしてろくに周囲見えなくなるの、気持ちがわかるからこそめちゃくちゃ微笑ましく読んでしまった。
それから、朝日さんがゲーム内立場とはいえ影山をパパ呼びしてきて、それに動揺しまくる影山の描写もニヤニヤが止まらなかった。
このドギマギっぷりが影山の女子慣れしてない感を出しつつも、同時に朝日さんほどゲームに熱中しきれていない(つまり朝日さんの存在を意識してしまう)という描写として上手すぎる。朝日さんはそこのところまるで意識してないからね。可愛いね。
ただ、出てくるゲームが実在のゲームをモチーフとしながらもゲーム苦手な人間には絶妙にわからない感じで、なんのゲーム? ってなる瞬間がちょいちょいある。SEKIROやスイカゲームくらいはわかるんだけど、それ以外も元のゲームがわかれば、きっともっと面白く読めるんだろうな。
スペック高めなのに恋愛ポンコツ野郎は良いものだ……
朝日さんの兄である大樹の描写が、も~~~~~~最高すぎ。
ゲームうまくて、外見も良くて、勉強も過去問を使って要領よくこなすタイプなのに、恋愛だけは全力ポンコツなのが面白い。ポンコツというか不審者というか、あまり自分の知り合いには近づかずにいて欲しいタイプ。すげえな、恋愛において褒めるポイントが全くないのに、それ以外に関しては格好いいポイントしかない!
「とにかく、俺はお前と仲良くしようって思ってるわけよ。趣味も合うしな」
「は、はぁ……」
「とりあえず、こんなところで立ち話もなんだからどっか行くか。あっ、そういえば……お前のバイト先って飯屋だったよな。なんか無性に腹も減ってきたし――」
「……そんなに依千流さんと接点を持ちたいんですか?」
あまりにも回りくどいので、単刀直入にこっちからぶっこんだ。
「な、ななな……なーにを言ってんでい!」
「流石にそこまで露骨だとわかりますって……」
そもそも前回会った時に、依千流さんに一目惚れしていたのも明らかだった。
「ば、ばっかやろう! ろ、露骨!? 俺が水守さんに一目惚れして、どうにか近づきたいと思って、まずはお前を懐柔しようとかそんなこと考えてるわけねーだろ!!」
ポンコツにも程がある!! 駄目だこの男!! 挙動不審にも程がある!!
なのに影山に勉強を教えるときは、
「で、なんの教科を教えればいいんだ?」
「とりあえず、一番やばいのは数学なんでまずはそれを教えてもらえれば……範囲はこの辺なんですけど……」
「あー……そんなもんは要らねーからさっさとしまっとけ」
俺がテーブルの上に開いた問題集を、必要ないとばかりに大樹さんが手で払う。
「え? でも、問題集なしでどうやって――」
俺の言葉を遮り、テーブルの上にドンと重量感のある鞄が置かれた。
(中略)
「なんすか、それ」
「俺が原液の時に先輩や後輩、果てはOBからも過去問を回収して作った斎藤の装丁出題集だ」
(中略)
「いいから、お前はとにかく試験範囲の問題を覚えまくれ。理解はできなくても覚えるくらいはできるだろ。高校の試験なんて大体、ちょっと数字を変えた程度で問題を使いまわしてっからな……って、なんだよその顔は」
すげえ要領の良さでやってんのよ、この人。なんだこの……恋愛での圧倒的ポンコツ感との違いは……。
ちょい駄目ハイスペック主人公友人ポジとして良すぎたよこの人。
結末と今後の展開
最後の朝日さんの第二形態のシーンが良すぎて続きが超楽しみ! 朝日さんが「好き!」って真っ直ぐに言うところが最高に可愛いすぎる。
こういう真っ直ぐに自分の感情を伝えて好意を示して、なおかつ主人公もまんざらではないどころではなくちゃんと好意がある関係性って大好き。それまでの焦れったさも良いんだけど、朝日さんにとって主人公の影山が支えであり逃げ場だったっていうのがわかる展開にニヤニヤが止まらなかった。
とにかく朝日さんは可愛いし、他のキャラも全体的にみんな好みだったし、続刊も読みたい。
