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バズれアリス 4 【追放聖女】応援(いいね)や祈り(スパチャ)が力になるので動画配信やってみます!【異世界⇒日本】 富士伸太

バズれアリス 4 【追放聖女】応援(いいね)や祈り(スパチャ)が力になるので動画配信やってみます!【異世界⇒日本】      富士伸太

バズれアリス 4 【追放聖女】応援(いいね)や祈り(スパチャ)が力になるので動画配信やってみます!【異世界⇒日本】 富士伸太

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あらすじ

追放先の迷宮で現代日本に繋がる鏡を発見し、レストランを営む青年・誠の協力で配信者となってバズった聖女アリス。彼女は魔王の体を奪った邪神と対峙する最中、ランダに権能を奪われてしまう。それはランダが自ら邪神と決着をつけるための策だったが、彼女の決死の覚悟も虚しく邪神は地球へと渡って暗躍を開始する。アリス達が地球へ行くために幽神霊廟の攻略を急ぐ中、一足先に地球へ戻って翔子達と共に邪神との決戦に備える誠。しかし邪神に目をつけられたことで、その眷属となった配信者や茨城ヤンキー達に襲撃され……!?
「聖女」兼「配信者」がバズって戦う異文化交流コメディ、堂々の卒業配信!?

シリーズ: バズれアリス

魔王を倒したと思ったら邪神が現れ、しかも地球を狙ってやってくることから始まる4巻。
物語のどでかいところも綺麗にまとまり、アリスと誠の関係も収まって、すっごく良い大団円だった!

しかし、作者は茨木の人なのか……? 牛久大仏が大暴れしだしたところで「確かに人の祈りはめっちゃ集まっているし巨大建造物なので大暴れに向いてるけど……向いてるけどなあ!!」と爆笑してしまった。これ茨木の人が読んだら絶妙に面白いだろがい。

邪神現れ大騒ぎ

前巻のラストで裏切ったかと思われたラムダは実は邪神に反撃するタイミングを探していただけ、しかし一矢報いることなくアリスの『人の権能』をコピーされ、しかも邪神は地球へ向かってしまう。
邪神がシェフ・ラビット=誠に興味持った下りの描き方がもろに粘着ファンに執着されてしまった配信者って雰囲気で笑ってしまうんだよなあ。めちゃくちゃなんだよなあ……。
からの、アリスは地下迷宮踏破して地球へ行けるようになるために一気に挑み、誠は現実世界であれこれこなすという流れが勢いあって面白かった。

邪神は地球にいる怪我して動けなくなった配信者たちの怪我を癒やす代わりにアリスの力を与え、アリスを倒し、誠を倒せと命じる。
結果、大人気配信者たちが大暴れしてやってくる!! の展開、流石に笑わずにはいられないだろうが。邪神に操られたものたちが一斉に襲ってくるシーンって普通ドシリアスだろうが。それが千葉のヤンキーたち(反社会的配信者)が特攻服を来て金属バット片手に

「そうだ。俺たちぁ全員、邪神(オヤジ)、フィー・バラマの眷属(シャテー)よ。もう何にもできねえ地獄から救ってもらったからには、恩を返さねえといけねえ」

このノリでやってくるの、ドシリアスなのか笑っていいのかめちゃくちゃ困るだろうが! 誠たち的にはすごく大変だし戦闘能力も高いしですごく困るだろうが、こっちもテンションのやりばにこまるだろうが! 爆笑しました。
配信者生活に慣れている誠が、シェフ・ラビットちゃんの姿で戦いつつ、相手が美少女を一方的にいじめる最低人間だと配信で見せることで戦力を削ぐという戦法に出ているのも、戦略的に大正解なのに絵面ァ! 絵面ァ! この中身はアラサーのおっさん! と爆笑してしまう。

この話、誠以外男性の人間型キャラが一人としていない女子ばかりハーレムスタイルなのに、その中で一番ガチ恋つけてるのは誠だし、作中キャラたちがアリス以外一人として誠に恋愛感情向けてないのがめちゃくちゃなんだよなあ……。徹底してハーレムが消え去っていやがる……。

更にはヤンキーたちを片付けてからも、大人気お料理系配信者が現れ――と、次々配信者たちがクソツヨキャラとして現れだすのが面白すぎるんだよ。

「私のフォロワーは1000万人です」

これが文字通り戦闘能力の回答なラノベ、他にあってたまるか。流石にこっちも半笑いになってしまった。ドシリアスなシーンなのに!! めっちゃシリアスなシーンなのに!!

更には最後の最後、邪神が牛久大仏をコピーして大暴れしていく邪神は、絵面で言えばゴジラ大暴れぐらいにシリアスなのに何か面白くなっちゃっているのズルすぎる。コメディとしてあまりに強いんだよ……。
人の祈りや応援で強くなる『人の権能』を利用する肉体として、牛久大仏は強い。とても強いだろう。あまりに長い間人々から祈られ、なおかつ観光地としても愛されてきた存在だ。数多の祈りを蓄えているだろう。
だけど大暴れする牛久大仏(若干ビジュ変あり)は、あまりにおもしろすぎるんだよなあ!!

おまけになんというか……なんというかコメディ狙うのうますぎませんか!?

 邪神の突進によってアリスは自分の作り出した障壁に叩きつけられた。そのままアリスを串刺しにしようとフィー・バラマが邪剣を構えて突っ込むが、アリスは聖剣を踏み台にして飛び上がって障壁を三角飛びして位置を逆転させる。その衝撃は局地的に震度5相当の地震となって茨城県南の一部自治体の大地を揺らし続けた。
 立ち位置の逆転した邪神が即座に振り返るが、アリスの巨大な拳が顎に命中した。霞ヶ浦がうねりなまずが宙に飛ばされて落下した。アリスの拳打ががら空きになった邪神のボディに命中する。筑波山の奇岩、弁慶の七戻りが鳴動し、ロープウェイのゴンドラが落下した。どれだけ障壁で守っても凄まじいダメージが広がる。

これを笑わずにいられるか。なんで異世界配信モノが突然にして御当地モノコメディになるんだよ。めっちゃ笑いました。作者の筆が一気にノリノリになってるんだよなあ! 作者さん茨城の人なのか……?

そんな笑いどころが山のようにあっても、しっかり締めるところは締めて、最後抜くところは抜いての大団円なので、本当に面白かったです。

アリスと誠の大団円

ちょい前にも書いたけれども、女子が結構な人数出てくるにも関わらず、主人公である誠に恋愛感情を向けているのはアリス一人であり、二人が2巻あたりから意識し合ってて、当て馬もなくストレートにくっついたの良かったなあ……。
正直男性一人なのでどこかでハーレム化すると思っていました。ラムダちゃんとか。ラムダちゃんとか。驚いてる。

ラストでアリスと誠があまりに締まらない疲れた状況でレストランに到着しつつ、アリスが今までずーっと鏡の外側から見てきた場所を内側から見られたシーンでここまで読んで良かったなぁになりました。長かったけれども本当によかった。いろんなことがあったけど、始まりは高尾なんだよね。
目的としていたアリスの地球移住も役所で戸籍用意したりなどしてかなって良かった。

そして、アリスと誠(主にシェフ・ラビットちゃん)の二人が配信者をやめて穏やかにレストラン業で暮らしているのに対し、セリーヌとラムダちゃんが結局やめられてないのが笑う。役者と古事記は一度やったらやめられぬとも言いますからね。でも人前で人を楽しませるのは楽しい! になったのは間違いなく良いことなんだよなあ。
あと魔王も絶対どっかで配信してるだろ。あいつアニメチャンネルとか見てるタイプだぞ。

物語的にこの4巻で決着が突いたの、すごくうまいなと感じた。コロナ禍真っ最中に書き始められた話かな? と感じる箇所が多い(冒頭がコロナ禍でレストランが休業等)話なので、コロナ禍休業やコロナで収容人数を減らすみたいなのがほぼ終了してしまった現在としては、少し前の話に感じられてしまう。
コロナ禍真っ最中の緊急事態宣言なんかがあった時期だったらこのコロナ禍の描写が逆に今を感じさせたんだろうけど、そういう時事モノって結構一気に消えゆくよなあ。
そういう意味でも、この巻数で、このタイミングで終わったのは、古い物語だと感じさせないためにも良かった。

明確にコロナっぽいものが出てくる話としては日和ちゃんのお願いは絶対が本当に強いと思うんだけど、あれはコロナっぽいなにかがコロナどころではない街一つ消え去るなにかになってるからなあ……。


『人々の祈りを力にして戦う聖女×みんなに大人気の配信者』というそれ組み合わせるか!? と思うが確かにそれは組み合わせばっちり! なふたつを合わせた話として、最後までそれでぶち抜いていて面白かった!
同じ作者さんの次回作があったら読みたい。

バズれアリス 4 【追放聖女】応援(いいね)や祈り(スパチャ)が力になるので動画配信やってみます!【異世界⇒日本】      富士伸太

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