AZUMI幕末編 9/12ソワレ

舞台

話・演出について

合いませんでした! という感じなので、結構あまり良くない感じに書きます。ただ、劇場内では泣かれている方も多かったので、単純に私の趣味に合わなかっただけです。合う方はかなり合うんじゃないかなーという感じの話。私は全く合わなかったというだけです。

見終わって一番最初の印象が、人多すぎじゃね? ということ。生かされきれてない感じのするキャラが何人か(壮太とか壮太とか)いるのが残念。
壮太なんてもうちょっと使い方多くしたらライバル! って感じがするんだろうけれども、見ているだけだとあんまりライバル感がなかった。殺陣がむちゃくちゃ旨いのに、使われ方が残念な感じで見てて残念でした。バカ旗本もねーさん殺すためだけに出されて……という感じで、もうちょっと別の出番とかなんかないの(キャストさんはあるけれども)という感じ。

話の流れが緩急あんまりついてない感じなのが。急急急緩急急急みたいな。漫画で毎週読んだら面白そうだけれども、舞台で見るにはちょっときつかったです。
後半のあずみの「おれが死ねばいいんだ……」も悲劇に酔っている感じがして、見ててあんまり……という気分でした。役者さんが旨いからこそなんか引いて見ちゃうというか、いるいるこういう悲劇に酔った人……とうまいからこそ現実的に見てしまった感じ。
後半部分なんて殺陣があんだけ多いのに話あんまり進んでないし、なんかかっこいいことを言う! かっこいいことを言う! 殺陣! かっこいいことを言う! でした。
物語が、多分本当は長いのにそれだと2時間では収まらないから端折って端折って、その結果見せ場と思われるシーンのみ残ってしまったためにこういうふうになったんだろうな。全53話ぐらいある話をむりやり2時間におさめた総集編という詰め込み具合でした。

あずみが突然駿介のところに来て速攻受け入れられているのも違和感。突然登場した双子の姉(妹)に対し、一応現代とは違い養子制度とか使いまくっている幕末時代とはいえ普通もうちょっと怪しいと思わない?
せめて生き別れの双子として何か親の形見だのなんだのを持っていればわかるのですが、そういう何かも無しに「こいつの双子の姉だ!」って出てきたやつをそのまま信じるのは安直すぎやしないかお二人さん。これ本当にそうだから良いとしても、偽物だったらどうするんだろう。
2時間で納めるためにはしょうがないとも思いましたが、なんかいろいろ端折り過ぎでは……とも思いました。

噂の役者の素を切り売りする日替わり把握。私が見に行った回ではあずみに7の段を言わせる! というやつでした。しちにじゅうに! と言って終了でした。この時幕の中上手側に誰か役者さん顔覗かせてなかった? 誰かの顔があるのは見えてました。誰だ見てたのw

光るうちわ演出は面白かったです! 途中突然坂本龍馬が歌い出す幕末Roじゃなかったミュージカル風演出があるのですが、そこでのうちわ演出が面白かったです。
あずみを隠して! のあたりは別にうちわいらないのでは……と思いました。最前に座ったので、目の前をあずみと駿介が駆け抜けていってひえええええっとなりました。
劇の最中にうちわつけちゃってピカピカさせている人がたまに目の端に入ったので、良し悪しかなーという印象。7回押さなきゃ消えないって地味に手間ですねw

途中リアルに火を使う演出があって、熱が伝わってきてびっくりしました。

前説が時事ネタで面白かったです。
「地震の時ですが、この劇場は震度7まで大丈夫です。さすが新国立、無駄遣いはしていません!」笑いました。
うちわの使い方もちゃんと教えてくれてGOOD。

キャラについて

あずみむちゃくちゃ可愛い!! PVの時点で殺陣残念な感じだったんで全然期待してなかったんですけど(ごめん)めっちゃ頑張ってました! 下手と思わない、雑魚戦のときには接待殺陣されてるなーと思わないぐらいに上手でした! すごかった! 初殺陣でこれはすごいと思いました!!
このあずみがむっちゃくちゃ可愛いの。なんだろ、例えるならポケビ全盛期の千秋っていうか、守ってあげたくなる感じの超可愛いあずみでした。守ってあげたくなる感じなのにめちゃくちゃ強いの! すごかったです。
台詞も、三井様といる時の棒読みっぽい感じのから、駿介といる時のおねーちゃんぶりたい可愛い感じのまでめっちゃもう可愛い。たまらなく可愛いです。いいから一回見てこの可愛さ味わえ! ってぐらいの可愛さ。
あと太腿地味にすごいですね? 腰を落とした時の太腿の筋が綺麗でした。めっちゃ腰落とした体勢、すっごくつらそうなのに何度もやっててすごい。
このあずみだったら龍馬が可愛い可愛いと言うのもなんだかわかる気がします。駿介といるときはおねえちゃんぶってて強そうだしおねえちゃん! ってかんじがするんですが、龍馬といるときはかなり可愛いんですよね……。

龍馬は突然幕末ロックしだしたあたりでどうしたと思いましたがサービス演出でした。
話の都合上ころされた人みたいな印象がどうしてもあるんですが、目的のためにまっすぐで格好良かったです。
いままで坂本龍馬って結構泥臭そうな印象があったんですが、かなりスマートめな人でした。綺麗な龍馬。
ところであずみを嫁にするとか言ってたけどお前史実の嫁はどうした。妾にでもするのか。

三井様はなんでしょうか、何をしたいのか結局私にはよくわかりませんでした。邪魔だから殺すって言うかんじかな。
半蔵のほうに仕える忍び連中は彼を裏切らないのに三井様は裏切られていて、なんというか、恐怖もなにもかも中途半端だったんだろうなーという印象。雰囲気がえろかったです。
良い黒幕という雰囲気で、そのあたりは最高でした。ただ、なんであずみを駿介と会わせたんだろうなと。駿介と会う前のあずみは(シーン的には数分しかないけれども)人間味が薄いかんじで、この状態のあずみのほうが最終的な龍馬殺害に関しても良く動いたろうに。わざわざ人間的な感情をもたせた理由がわかりませんでした。
役者さんの演技的にはもう最高! THE・黒幕という雰囲気でとにかく素敵でした。

旗本自慢してる人が! 個人的にはとてもツボでした! 有難うございます!
バカアンドバカというか、とってもバカで素直じゃない人で可愛かったです。身分があるから妾にしてやるって言ってのによ~だとか菩薩のように笑ってくれた……だとか、普段あんまり優しくされて無くてやり方が分かってなかったんだろうなあ、でもてめえがやったことはまったくもって何一つとして許されることではないけれども、なんというか、バカだなあ、って思います。やり方が違えば何かあったかもしれないのにね、と。バカホントバカ。キャラとしてはめっちゃ好きです。目立つ上っ張り含めてめっちゃ好きです。
「身分の違いがあるのだから、妾になればいい。嫁と同じぐらい、いやもっと贅沢させてやる」でしたっけ。バカだけど、バカなりに、ちゃんと信乃さんのことを本気で愛した結果のバカなんだろうなと思いました。ツンデレというにはバカすぎるというか、なんというか……バカなんだろうなあ。
髪に赤い飾りをつけていて、着物の上にも一枚ハイカラな布? 上着? 着ていて、下の袴? なんだろ、着物の各部名称に詳しくないので怪しいんですが、下に穿いてる奴も紫で、全体的にハイカラなボンボンという雰囲気でした。親に愛されて生きてそう。
役者さんがダンスも演技もすっごく素敵で、見てて一目惚れしました。斬られたときのごろっごろごろと転がるところとか、信乃が死んでしまった時のぶっ壊れたような演技だとか本当に素敵。最高です。近藤勇も同じ役者さんなのですが、遊びの部分が多いから旗本役のときのほうが好きかなーという感じ。

駿介は見に行った目的だったんですが、殺陣もあまり無く……。なんというか、とても残念な感じでした。
多分日常シーン担当なためにここまでな感じなのかと。彼がいるシーンは前半が特にですがほのぼのとするシーンばかりで、見ていて和みました。駿介といるとあずみが結構和んだ感じの雰囲気になるんですよねw 駿介がいるかいないかのあずみの変化が見てて楽しかったです。
殺陣だったら最後の最後あたりが良いかんじ。長台詞は私が見た時は一度噛んでましたがすごい頑張ってるなー! と思いました。

壮太はあほかわ。刀を自分の手の延長線上のように扱うところが格好良かったです。しかしかれがいなくとも物語は回ったのではないだろうかと思えてならない。
「何が正しいとか間違ってるとかよー、だって絶対正しいものはこの世にねェ」でしたっけ、あのあたりの台詞の感じが凄く好きです。しかし最後に戦う必要はあったのだろうかとか、そもそも彼が出てきた意味があんまりわかんねえ……とか思ってしまう。キャラクター自体はめちゃくちゃ好みなんだけれども物語的に不要ではとかなり思いました。めっちゃかっこいいしめっちゃ好きなんだけどな。

劇場について

新国立劇場の中ホール。過去に里見八犬伝も見た場所なので馴染みがあります。
新宿から電車に乗って初台へ、そこから駅ほぼ直結です。
入っちゃえば迷わない構造なので大丈夫。階段を登れば中ホールがあります。
今回は5列目まで潰しているので6列目が最前となっています。椅子はクッションついてて(あいあと比べると)とても座りやすいです。

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