「数字で救う! 弱小国家 2 電卓で友だちを作る方法を求めよ。ただし最強の騎兵隊が迫っているものとする。」数学は魔法だよ魔法(数学を何も理解できなくても面白いよ!)
あらすじ
異世界の数学オタク・ナオキの活躍で辛くも戦争を乗り切ったものの、戦後賠償で財政が火の車なソアラ王女率いる弱小国家ファヴェール。財政再建のためナオキとソアラが出した結論は、隣接するモスコヴィア帝国に遠征していた自軍の規模縮小と撤退だった。しかし遠征軍総司令のソアラの従兄妹、ライアスは気さくなイケメンながらも彼なりの帝王学を持つ難物。コミュ障のソアラとナオキは、果たして彼を説得できるのか!?
そして新たにナオキが雇うことになった女性助手(美人)が、ソアラから目のハイライトを奪っていく!
「首だけのナオキさんなら浮気しませんね!」
危険な発言も飛び出す波乱の第2巻!
今までのツケが襲いくる
数学を利用した戦記モノ第2巻。
今度はvs騎兵隊。また、前回のように利害が一致しない状況でのバトルとする。
今巻は大半が内政モノといったほうが正しいか。諸外国とのバトルが発生するのは後半のみ。
内部に敵が多いと大変ですねと思わなくもない。というか、現状こうなるまで各所に顔をださずに引きこもって数字と遊んでいたソアラが王女としてどうなんでしょうねというか……。
このあたりは完全に内政サボってたツケが来たなと思った。軽んじられていたとはいえ、自分の意見をうまく納得させるように周りの人々に言っておかないと孤立してこんなことになる。
気さくイケメン従兄ことライアスは、結局ソアラのためを思って彼女のために(確かに彼女の意に反しているかもしれないし、今まで彼女にそれを言う好きを与えなかったかもしれないが)物事を行っていた。
ソアラが勝手に苦手意識を持ってライアスを拒否っていなければ、もっと話は簡単に収まったのではないか?と思った。
内政で失敗している部分、今までのソアラのあれこれのツケに思えてしまうんだよね。
ソアラは1巻で数学を理解するナオキとやっと会えて喜んでいた。
自分の好きなものを突き詰めるソアラは数学オタクだ。
そして、自分の好きなものを理解しない人たちとの交流を最低限にし、理解しないなら最初っから諦めきっていて自分と違う人種としているあたり、王女としてのやらなければならないことを放棄していたとも言えるんだよなあ。
そんでもって同じく数学オタクのナオキとわかり会えたのはいいけど、ナオキもナオキで相手が理解をろくにできないような相手であろうと数学・経済用語と理論をばーっと喋るので二人の世界が出来上がり、周囲からそういう目で見られることになるんだよ。
このあたりだいたい自分たちの責任なんだよなあ。
三角関係(?)は話し合いが大事
テレンティアがツボったので今後も出てきてほしい。
自分が生きるために強かで、自分の魅力がわかっていて、なおかつ憧れる相手が自分と近い境遇のソアラっていうのがポジションうまいなー……こんな子嫌えるわけないじゃん。すき。
戦記モノつながりでこちらもおすすめ。
面白いんだけど2巻が出ない……。