「31番目のお妃様」上に立つ人間はもっと物事を考えてくれ

★★☆☆☆

あらすじ

辺境領主の妹フェリアに降ってきたのは、マクロン王の31番目のお妃様(候補)に選ばれたという話!
……って3カ月に一度しか王のお越しがない『貧乏くじ』のお妃様かーい!!
「まぁどうでもいいわ」と畑を耕し始めたフェリアだったが、初対面でマクロンと恋に落ち、『31番目』なことが最大の障壁になって!?
規格外妃の爽快&痛快! 成り上がり邁進劇!!

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31日、31人のお妃候補へ通う王様の物語

って書くとギャルゲーっぽい。

お妃候補を選ぶため、31人のお妃候補のもとへ、31日それぞれの日付で赴く王様。
31人のお妃候補たちは、実は特段お妃になりたくない少女、まだ7歳で結婚がよくわかっていない少女、絶対に后になるという強い気持ちで来ている少女など様々な相手がいる。

本来ならば1ヶ月30日のところ、3ヶ月に1度31日まである月があるこの国で、31番目のお后候補は不遇の立場。
その31番目のお妃候補となったヒロインは、強気の女官長に頭を下げなかった結果食事も運んでもらえなくなったし侍女も与えられなかったものの、身の回りのことは全て自力でなんとかしていく主人公。

そして3ヶ月に1回の31日、主人公と王様がやっと顔を合わせて――という物語。

あらすじだけ書いてみると、ハーレム系ギャルゲに思える設定だな、これ。

ざまぁしてスッキリしようにも、王が無能なのが気になる

物語で主人公と最初に対立する立場になるのは、気の強い女官長。
主人公が最初に強気で応対したために悪感情を抱き、食事を運ばない、侍女をつけない、部屋を事前に片付けておかないなど、本来ならばお妃候補にするにはありえない処遇をする。

これがまずねえわというか……。
女官長という立場上それができるんだろうが、人道的にやってはいけないだろうというか、これ指導する立場の人間誰もいなかったの?
おかしいと思って上にいう人間いなかったの?
いないとしても、いくら口止めされたとしても、他の騎士の面々は上にいうべきでは?
それが正しい社会生活というものでは?

また、謝ったらやるつもりだったんだろうねと軽い口調で主人公は言っているが、だとしても相手が飯を持ち込んでいたから良かったのであって、なかったら餓死している可能性もあったよね。
そのあたりを何も考えずにやっている女官長、馬鹿なの?

邸宅を整えていなかったのも馬鹿で、これに関しては言い訳無理でしょ。主人公が家を訪れる前までに片付けておかなければならなかったんだから。
主人公が顔を合わせたらいやなやつだった→飯を持ってこないは時系列的に合う。
けれど、家の中すら片付けておかないし必要なものも用意していなかったのは、本来ならば主人が家に入ってから行うつもりでした~ということで、仕事が遅い、手際が悪いの烙印を押されてもおかしくない。

そんでもって、本来ならば主人公をかばう立場である王様はマジでやばい。

なにかあれば主人公を贔屓する。
お妃候補全員がお茶を淹れるお茶会で、主人公のもののみ口をつけ、他の面々のものは一切飲まない。
人前で主人公をお姫様抱っこする。

こいつバカかなあ……。

主人公は何度か他のお妃候補(と彼らはわかっていないが)から命を狙われている。
ならば下手に主人公を特別視していると見せないのがただしい手段ではないのか。
お前のやってることは、お前自身の満足のために、主人公を危険に放り込んでいるだけじゃないのか。
主人公を囮にして邪魔な連中を一網打尽というのならばわかるが、ひたすら自分たちのイチャイチャハッピーのために主人公の命を危険にしているだけだろ。

読んでいてこのあたりがひたすら気にかかった。

女官長についてはそのあたりしっかりと確認できるシステムを作っていない王が悪いし、主人公が命を狙われる自体に陥るのは王が悪い。
作中で出てくる障害となるイベントはだいたい全部王が悪い。

この状況でうまいこと相手を倒したり片付けたりハメたりしたところで、もうしわけないが諸悪の根源がなにをしようともなあ……と冷めてしまう。
また、敵が若干馬鹿なのと、主人公が俺TUEEEEE状態なのも気にかかるし、古いと言われるかもしれないが主人公がただ強いのよりも何かしらの困難を受けてその上で立ち上がるタイプの物語が好きなのでそういうのないとフーンと見てしまう。

とにかく合わない話だった。

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