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台湾発の異世界転生ラノベ
台湾のものの翻訳ラノベという部分が面白そうで手にとったものの、うーん……としか言いようがない。
基本的に異世界転生の部分は日本のラノベと同じだ。事故って異世界に連れて行かれることなる。
更に、テンプレ一捻りというすでにその時点でテンプレ化している気がするもののまあそこはおいといて一捻りがあり、主人公はチート能力を持っているわけではなく、一緒に来たやつがチート能力持ちだった。
というだけなんだよな。
どこまでも、物語の基礎がよくある異世界ラノベといった気分だった。お食事物は日本でも人気だしね。世界各国どこでも人気なのか、日本で人気だからこそウケると思って出されたのかどっちなのだろうとはちょっと気になった。
ただ、そこから少し味付けが変わる。
台湾ものの翻訳ラノベのため、出てくる食べ物などが日本のものじゃない。使われている慣用句なども日本のものではなく台湾のスラング。
一部は注釈がつけられているものの、そのせいで物語自体のテンポが悪くなる。
時事ネタやスラングって日本のものでも数年前のを読むとなんだこれってなることが多いのだけれども、それがかなりでかく出てきてしまった感じがあった。
美味しい方に味付けされてるなら良いけれど、うーんそっちかあ……という気分。
ヒロインが『ドラゴンの肉を食べたい!』という欲望でドラゴンスレイヤーをしている少女で彼女自体は可愛い。可愛いんだけど、別にその食料ドラゴンである必要がないよなあ……。
これは何を食っても良いのでは?というわけではなく、食材とされているドラゴンが『鶏のようなドラゴン』『羊のようなドラゴン』などと、なんでもかんでもドラゴン扱いされているから。
羊のような外見で羊のような味のするドラゴンなんてもう羊でいいじゃん。それドラゴンである必要ある? と思ってしまった。
1冊ですべてを判断するのもどうかと思うので他の翻訳ラノベも読むべきだなあと思った1冊だった。