「腐女子交流記 ~アラサー×JK~」繰り広げられるあるあるとジェネレーションギャップ

★★★★★,漫画オタク,現代,腐女子

腐女子交流記 ~アラサー×JK~

腐女子交流記 ~アラサー×JK~

AmazonBookWalker
あらすじ

オフ会、SNS、職場などなど、ふいに出会った新参オタの思考回路が怖い…!? そんな経験がある全ての古参オタにこの本を捧ぐ――。アラサーとJKのオタクあるある満載の腐日常をお楽しみ下さい♪

面白かった~~~!!
こういうのだと最近難解な腐女子読んだけれども、あれよりキャラが群体ではなく個人でキャラ付けされていたし、キャラ間感情もめっちゃ普通にあった。

の割にキャラ名はオタ子とフジョ美だけど。

こちらも固定派や雑食のネタに加えて、タイトルに有る通りアラサーオタクとJKオタクのジェネレーションギャップの話、字書きと絵かきの違い、周囲の人が同人誌出してて楽しそうだから出そうとする初心者ネタなどもあって面白かった。二次創作してるオタクだったら「あ゛っっ……わかる……」みたいなあるあるネタがめっちゃ多い。
よくある逆リバ云々雑食ネタも当然みたいに完備しているものの、バトルというよりも、そういうのもあるよねという空気だったり、JKがド固定で逆完全排除派なので若い子って元気でいいねになるのも良い。出てくるキャラがド固定と読むのは固定の雑食よりと商業アンソロを産湯にしたためになんでも食える雑食なのもすごく良い。いるいる。わかる。

アラサーとJKの年の差とジェネレーションギャップのネタ大好き。
古めジャンルにハマったJKがアラサーから当時の同人情報を聞く流れで出てきた商業アンソロにダメージ受けてるのわかるし笑う。今だったらこんなん考えられない、と言いたいけれどもまだ書店で存在はしてるんだなあ。存在してるとはいえ、現代のカプを完全に分けたアンソロや特殊性癖は排除されたアンソロばかりで育ってたらダメージ受けるのわかる。
わたしは実は商業アンソロが出るようなジャンルにハマったことがないのでダメージも恩恵も受けておらずあまり詳しくないんですが(あれ出るの飛翔ぐらいだよね?)、本当にたくさんあったというしね。

JK側が「アフター羨ましい!」ってすごい騒いでるのもわかる~~~~!!
イベントのアフターはたいてい成人のみ、喫茶店やファミレスのアフターのあとも二次会みたいなんあるもんな。いや参加したこと無いからほぼしらんけど。そしてアラサー側の「犯罪にはなりたくない……!実名報道の可能性!!」もわかるからこそ拒否るのもわかってしまう。もうめちゃくちゃ笑う。
あるあるネタのリアリティがすごい。捕まりたくない。

マイナーカプで繋がった二人の、自カプがメジャーになってほしい気持ちがあるものの、けれども自分たちはマイナーが好きでマイナーを選んで生きているのではないか?と薄々ながら自覚してるところ好き。
メジャーなら自分が書かなくて良いと思ってしまって書き手としてのジャンルはマイナーになるの、わたしはそうじゃないけど気持ち自体はわかるし、オタ子の友達がメジャーでもマイナーでも気にせず書いててその生命力どっから出てんの!?ってなるのもわかる。

JKがアラサーにすごい執着して男ができそうだとガルルルって唸るぐらいに懐いちゃってるんだけど、それに対してアラサーが「あの子は今は私に執着して大好き大好きしてるけど、あのぐらいの年齢だとそういうのもあるし、もう数年もしたらさっさと離れていくだろうね」ぐらいの気分でいるのがなんか……なんかすごく良くて……。
実際10代の執着というか強い感情って一時のものだったりってよくあるんだよね。あの頃好きだったジャンルもカプも作家さんも、今でも好きな気持はあるけれども10代の異様な熱さではない。あの熱さは10代の頃しか持てないし、今好きな書き手ができてもあれほどまでの熱狂はできない。
というのをアラサー側が理解していて、友達にそういうの話して、友達もそうだよねーとなってるのがすごく、理解しているって感じで好き。本人のいないところで話しているのも。そして難解な百合好き男がこれを聞いたらめっちゃ喜びそうだなというのも思った。

あるあるネタとしてわかる~~!!が多くてめちゃくちゃおもしろい漫画だった。

腐女子交流記 ~アラサー×JK~

腐女子交流記 ~アラサー×JK~

AmazonBookWalker

スポンサーリンク