当ブログではアフィリエイト広告を利用しています

天使の胸に、さよならの花束を: ~余命マイナスなわたしが死ぬまでにしたい1つのこと~ (ガガガ文庫)葉月 文

天使の胸に、さよならの花束を: ~余命マイナスなわたしが死ぬまでにしたい1つのこと~ (ガガガ文庫)葉月 文

天使の胸に、さよならの花束を: ~余命マイナスなわたしが死ぬまでにしたい1つのこと~ (ガガガ文庫)葉月 文

AmazonBookWalker
あらすじ

もしもあと1日だけ、時間をもらえたら――

もしも、この世界からいなくなる前に1日だけ猶予をもらえるとしたら、あなたは何をしますか?

『死者と再会させてくれるという美少女がいる』
余命が尽き、どころかマイナスとなってしまったあなたの前へ、そんな噂と共に現れたのは、アイと名乗る天使の少女。
彼女の役目は、肉体を失った魂の最期の願いを叶えることらしい。
そのために、アイは憎まれ口を忘れないひねくれものの相棒・悪魔のディアと一緒に、人の世界に降りてくる。

「――ねえ、あなたの未練はなんですか?」

ひどく美しい姿をした天使は、ひとりぼっちになった魂へ問いかけていく。
その優しい声は、死んでも諦めきれなかったたった一つの想いをそれぞれの胸に浮かび上がらせていって。
いつか交わした約束を守ること。好きなあの子を笑顔にすること。愛する人にありがとうとごめんなさいを伝えること。ずっとしてみたかったデートをすること。大切な人の晴れの日を祝うこと。

「どうか、あなたが大好きな人に笑顔で『さよなら』って言えますように」

これはあなたの最期のために心を尽くす、優しくてちょっぴり泣き虫な天使との出会いと別れの物語。

すごく、良くも悪くも「ああ、あるよね」という連作短編集だったなあという印象。

ぶっちゃけて言ってしまえばよくある話だし陳腐なまでに使い古された設定ではあるのだけれども、だからこそ王道で物語としては淡々と読めた。
ただ、自分がラノベに求めてる傾向とか好きな傾向とはまるで違うため、not for meて言葉が最も近いと思う。

未練があり成仏できない魂に、天使が自分の体を貸して未練を晴らして成仏させてあげようという物語。
未練を持つ魂たちは当然ながらその人それぞれの物語があり、未練を持つだけの理由もある。魂たちの事情に共感し、泣き、成仏することを願う天使のアイが、まさに心優しき天使だなという雰囲気だった。
別れの悲しさは人の数だけあるし、その人と未練の先の人の愛の形も様々。誰かが死んだらきっと誰かが悲しむというのを描いている。

すごく雑味もなくスルスル読める物語で、朝読書とかに向いてそうな話だった。綺麗系ガガガラノベ。味付けの強すぎるキャラもおらず、頭のイカれたキャラもいない、まさにラノベ!って味付けのキャラもいないし、物語もだいたい想像がつく流れ。
そういうものがあんまり刺さらなかったんだなとこの感想書いてて思った。アイとディアの関係性もなんとなく察せられるし、予想外がなんにもなかったというか。でも好きな人は好きそうだし、とにかくnot for meとしか言いようがない。
数年したら死者と会うモノとして実写化しそう。でもその場合喋るぬいぐるみであるディアが難しいか。

なんでこんなにも中高生向けと認識するんだろうなって考えてみたけど、若者の読書離れというウソで死者と会うモノは中高生にウケると言われていたことと、実際自分が読んでみての肌感、自分が中高生の頃こういうものが好きだったなという印象から来てるのかもしれない。

わたしは合わないけれども中高生にウケそうだよね。中高生にウケるラノベは正しいラノベ。ライトノベルは中高生のもの。こんな年食ってもずっとラノベを読んでる俺達が良くねえ! 害悪! 俺達にウケようとするな! こういう中高生向けモノをもっと出せ!! それこそ若者の読書離れというウソで中高生はあんまりラノベ読んでないって言われてたけど! でも少なくとも建前上はそうだろうが!! アラサーヒロインとの妊活ラノベのほうがおかしいやろがい!!

仕事帰り、独身の美人上司に頼まれて (角川スニーカー文庫)望 公太

尊敬みたいな感情が恋になっていくさまを描いていくのうますぎる~~~望公太先生のラ…
houchi.work
天使の胸に、さよならの花束を: ~余命マイナスなわたしが死ぬまでにしたい1つのこと~ (ガガガ文庫)葉月 文

天使の胸に、さよならの花束を: ~余命マイナスなわたしが死ぬまでにしたい1つのこと~ (ガガガ文庫)葉月 文

AmazonBookWalker