「高嶺さん、君のこと好きらしいよ」堅物×ぽんこつ女子の可愛い両片想いラブコメ
あらすじ
「高嶺さん、君のこと好きらしいよ」
カタブツ風紀委員長・間島ケンゴの耳に届いた出所不明の噂……
それはなんと、間島君に振り向いてほしい高嶺さん本人が流したものだった!?
でも、真面目過ぎる間島君には通じなくて……
「高嶺サキ、君がおれに好意を抱いていると聞いたが本当か」
「どどどどどどうしてそんなこと聞くんですかっ……!?」
うーん初々しい! もどかしい! 可愛い両片想い! 最高!
どこまでも堅物な風紀委員主人公と、頑張るポンコツヒロインのお話。真面目で鈍感だけれども難聴というわけではなく、マジのマジで堅物という性格から恋愛に難あり物語に面白みありになっている主人公がめっちゃ好感度高かった。
個人的にヒロイン側からぐいぐい行くのはそこまで好きじゃないんだけれども、この話はかなり最初のほうに主人公もヒロインに長いこと片思いしているとわかっているし、なおかつ好きなのが友達との会話からガンガン通じてきたので読んでて面白かった。
主人公の超堅物で顔にあまり出ない性格上、どう考えてもヒロインにぐいぐい行くのは無理だからね。無理というかやらない。そのためヒロインがぐいぐい行くのは仕方がない。
でもそのガンガン行こうとしているヒロイン側もぽんこつで、恋愛ハウツー書を頑張って実行しようとするのがもうね、全部可愛いんだよ。
ヒロインが可愛い。もうとにかく可愛い。主人公が大好きなのもわかるんだけど行動もとにかく可愛い。好きな人にメッセージ送って返信来ないかすぐ確認しちゃうのわかる。アイマスクが徐々に顔から引き剥がされて追いやられていくあたりに笑ってしまった。もう完全に寝る気がない人なのよ。
でも、正直寝坊からの流れあれこれに関しては、いやヒロインもうちょい……もうちょいなんかあるだろ……と思ってしまった。主人公が本当に必死でヒロインの無事を確認したのがわかるからこそ、いや、いやいやいや……という絶妙な不安感とヒロインへの不快感というか。そこからあれこれとりなしてもらっているが、いやお前もうちょっとあるだろ!と。
でもこの寝坊からの主人公が背負って走るあれこれがあったからこそ「間島は高嶺さんが好きらしい」という噂もめっちゃ全力で駆け抜けたんだろうな。
感想書くためにざっと読み返してて、最初に「高嶺さんが君のこと好きらしい」という噂(を意図的に流してもらうこと)から始まり、最終的に「小さな街だから噂はすぐに駆け回りみんな知っている状況となる」で終わるの、このタイトルと相まってめっちゃ話がうめー!とテンション上がった。そういう序盤からあった要素を物語のクライマックスに出される展開に弱い。