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彼女をデレさせる方法を、将来結婚する俺だけが知っている2 (GA文庫) 中村ヒロ

彼女をデレさせる方法を、将来結婚する俺だけが知っている2 (GA文庫)      中村ヒロ

彼女をデレさせる方法を、将来結婚する俺だけが知っている2 (GA文庫) 中村ヒロ

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あらすじ

高校時代(俺と出会う前)の嫁も、結婚後(結婚してデレ甘)な嫁も、
どちらも可愛いタイムリープ系ラブコメディ。

「これ、昨日鈴原くんに選んで貰ったの!(ドヤ)」
「え。二人で遊びにいったんすか?」

若葉祭が成功裏に終わり、活動も一段落したある日。生徒会に予想もしなかった少女が現れる。
彼女の名前は新妻カエデ。
入学時の成績が第三席で、今まで休学していた同級生。そして俺の――

(距離感が近い)幼馴染である。

小学校卒業以来の再会に盛り上がる俺たち。
一方由姫は、突然のライバル出現に気が気でないのか、カエデと張り合いだして――!?

(そんな嫁も可愛いなぁ)

これは俺が、嫁の灰色の青春を、甘々に上書きする物語。

シリーズ: 彼女をデレさせる方法を、将来結婚する俺だけが知っている

何故か突然15年前に戻った主人公が、未来の嫁の高校生活を薔薇色にするためにサポートするお話第二弾。
今度は由姫と鈴原をくっつけるためにライバル当て馬振る舞いをする鈴原幼馴染が現れたり、鈴原のようになりたいと由姫が頑張ってみたりする。鈴原の幼馴染であるカエデが大変いい味出してましたわ。

当て馬振る舞い女子・カエデが良い味出してる

今回も由姫の高校生活のサポートを行い、生徒会でも頑張る鈴原。そんな彼のところに昔の幼馴染が現れる。幼馴染であるカエデも事情により生徒会に入るが、由姫と鈴原の関係を知って二人をくっつけるために協力するぞ! と当て馬女振る舞いをすることに。

この話において鈴原はもう完全に由姫しか眼中になく、由姫の高校生活がうまくいくように色々と頑張っているために、当て馬っていうのはほぼ無理なわけですよ。でもラブコメというものは何故か当て馬が出てくる。すげー確率で出てくる。
こんなどうあがいても当て馬なんて出てきても意味無くね? という状況で現れたカエデだけれども、確かに彼女、由姫の視点からしたらすっごい脅威になる女の子なんだよな。
鈴原と仲が良く、昔のことも知っていて、素直で元気いっぱいで、由姫みたいにツンデレじゃない。突然そんな子が現れたら、由姫のほうからしたら脅威ですよ。鈴原視点で読んでいる読者からしたら当て馬どころか協力者に過ぎない子なんだけれども。

そんなカエデに充てられて鈴原が取られるかも知れないと思い、頑張って照れながらもアピールしてくる由姫がまあ可愛かった……。素直じゃない子が頑張って素直になろうとしているのは大変良いものです。

最終的にカエデが自分の中に存在していた恋愛感情に気付いてしまう、けれどもそのときにはもう鈴原がどれだけ由姫を好きなのか知ってしまっているからこそ身を引かざるを得ないというのは落とし所としてもうまい。カエデという少女の物語としても面白かったです。

影響され憧れてその人みたいになりたいっていうのは、もう広義の恋なんだよ

終盤の由姫がさ~~~! 1巻で自分が鈴原に影響されて変わったので、自分も誰かに影響を与えられる人間になりたい! と思ったのがあまりに良すぎる。それだけ由姫への鈴原の存在がどでかいということじゃないですか……。この人のようになりたい、あまりに純粋で良すぎる。
それで失敗してしまったり、失敗を取り戻そうと一人で頑張ってしまうのがまた由姫らしいし、そんな由姫が一人で抱え込む性格なのを未来で知っているからこそサポートに動く鈴原の立ち回りがうまい。

鈴原がなんでもうまく出来るように見えるのは当然なんだよね。鈴原は外見は16だけれども、中身は実質30歳。しかも若手ながらにかなりのやり手。そんな大人に対し、まだ成長途中の由姫が同じように行動するなんで出来るわけがない。
けれども同い年の男子がやっているように見えるからこそ同じようにしたいと思うし、追いつきたいと憧れてしまう。わかる~~。
鈴原が中身が30歳だからこその落ち着きっぷりや度胸もあるからそこはどうやったって追いつけないけれど、由姫はそれでもずっと憧れ続けてしまうんだろうな……。

終盤の、年上の悪い先輩たちに脅されたときに、金は渡すが自分はヤクザかなにかの息子で父親のところから金持ってきたから先輩たちどうなるかわかんないよとやってみせるシーン。
作戦だけ聞くとすごくアホらしいんだけれども、鈴原の度胸と肝の据わり方で魅せてるからやっぱり強いよ。場馴れした人間は出来る事が多い。

由姫の行動自体は、素直じゃなくて面倒くさくて、鈴原が将来の由姫を知らなかったら他人に心変わりされたっておかしくないぐらい面倒な女ムーブをしている。でも鈴原は、将来的にどれだけ可愛いか知っているし、どれだけ苦労をしたかも知っている。そして精神年齢が大人だからこそ由姫のわがままも可愛らしく思える。
これ、鈴原が同い年の時点で出会ってたらうまくいかなかったかもしれないな、この二人。

高校生活をサポートし、面倒な実家と戦うための手助けをし、けれども由姫が自分でやりたがっていると知っているからこそ自分は前面には出ないで裏方に徹する。好意は素直に告げて、なにかしてもらえたら嬉しいと繰り返す。
溺愛ムーブをする側、しかも権力で全部なんとかする側じゃなくてメインヒロインにやらせる側の物語、結構貴重なので嬉しい~。すごく好き。

由姫の兄の優馬は、完全には味方ではないものの将来性に賭けてくれる程度には鈴原を買ってくれているのも面白い。さり気なく兄貴の後略完了してるじゃねえか。でもこの兄貴がこういうおもしれー男好きなのもめっちゃわかる。


この先どうなるか気になるし、由姫が社長の座を奪い取ってこの先も鈴原と付き合う覚悟を決めたのも格好いい。続きが気になる。

彼女をデレさせる方法を、将来結婚する俺だけが知っている2 (GA文庫)      中村ヒロ

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