そうだな、確かに可愛いな (MF文庫J) 刈野ミカタ

★★★★★

あらすじ

ちょいウザ後輩彼女とワケありクーデレ彼氏のお前ら早く結婚しろ系ラブコメ

この小説はイチャ甘ラブコメ――彼氏彼女の交際が始まった直後の二人の初々しい日々の記録だ。
彼氏は渡世戒理。17歳、高校一年生(二留)。
二年間の眠りから目覚めたばかりのワケありの少年。
彼女の名は桑折那乃。16歳、高校一年生。
オシャレと面白いことが好きなちょいウザ美少女。
そんな二人の毎日は……大体こんな感じ。
「せーんぱい♪ 今日のあたし、トクベツ可愛くないっすか~? ほらほら、褒めてくれても――」
「そうだな、確かに可愛いな」
「~~っ」
「桑折?」
「……そーゆうとこっすよ、先輩!!」
これは少しズレた先輩の無自覚デレに後輩彼女が赤面しまくるだけのお話。
ヒロインレースも破局の危機もない、尊死必至なラブコメ。

このポストは約 6 分で読めます。

二人の初々しくもひたすら甘々いちゃいちゃデレデレライフ

あーーーーーー尊い。尊い。ひたすら尊い。
読んでいるほうが顔を抑えて天を仰ぎ「尊い……」と言い続けるラノベ。ひたすら二人の甘く可愛らしく初々しくイチャイチャな日々が溢れ出るほどに描かれていてああもう可愛い可愛い尊い尊い。

タイトルからして「そうだな、たしかに可愛いな」とクール系先輩がさらっと言ってヒロインが照れ倒すのか?とおもってたけど違うでしょ!
これ絶対後輩ちゃんが「かわいいので! ちょっと突っ込んでくださいよ!」と照れながら言うのに先輩が「そうだな、たしかに可愛いな」とデレ照れで言ってるでしょ! デレデレでも照れ照れでもなくデレ照れ!! デレと照れのハイブリッド融合

この物語の主人公は先輩くんと後輩ちゃん。後輩ちゃんをかばって事故った先輩は2年間の昏睡状態、彼が目覚めるのを祈って病室に通い詰める今どきJKの後輩ちゃん。そしてある日先輩が目を覚まし、二人が互いに告白し合ったところから物語は始まる。

もーーーーー会話がひたすら甘いのなんのって。
諸事情により現代日本の常識が危うい先輩を洋服購入デートに連れて行った後輩ちゃんが、先輩に自分好みの服装を着てもらい格好いい……あああ~~~~~……と赤面。なお先輩は諸事情により服の防御力を真面目に分析している。鎧じゃないからね。ぺらいよね。

「先輩先輩、これとかどっすか? ちょっとそっち向いて……んー、こっちのほうがいーかな?」
「……薄い……」
「え? 生地のコト? ……そですか? わりとちゃんとしてると思いますけど」
「防御力の数値が絶望的すぎる……」
「防御力!? 防御力で服見るて……てか数値とか見えるんだ……あ、じゃ、これはこれは? なんかチェーンついてるし強そう!」
「誤差とすら言えないレベルだ。それよりは向こうのマテリアルがついてるほうがまだ――」
「宝石がマテリアル……!?」
「……ダメだな。これなら着ないほうがマシだ」
「ふ、服全否定~!? あはははははっ!」
 ヤバみがすごい。
 めっっちゃ楽しい!

先輩が後輩ちゃんの服装を選ぶ……というのは無理そうなので後輩ちゃんが自分で選んだ服を試着室で着てみたところ、てっきり防御力などを言われるのかと思いきや、

「じゃーん! どーですか先輩? イェイ♪」
 そのままなんちゃってのポーズを取ってみたり。
 といっても相手は先輩なので、まー照れるか防御力とかの話をするかの二択だと思ったら。
「すごく――いいな」
「…………へ?」
「色合いや形もそうだが……ふわふわとして……その、俺は服の造作には詳しくないから、うまくいえないんだが……なんというか、桑折にとてもよく似合っていて……かわいいと思う」
「――――」

尊みで死ぬ。

二人がひたすら初々しさを全力に、なおかつ相手が好きというのを一切つつみ隠さずイチャイチャデレデレラブラブしている様は、あまりに尊い。貴すぎる。
ちょっとした波乱はありつつも、最初っから最後まで、先輩は後輩ちゃんが大好きだし後輩ちゃんは先輩が大好き! 二人は相思相愛! という最高の文章を読みながら、あ~~~~~尊い……と天を仰ぎ続ける。最高。尊い。

異世界に行っていた先輩

二年間昏睡状態だった先輩は、その間精神だけ異世界に飛び、様々な世界を巡ってきた。彼の体感時間における約20年様々な異世界で戦い世界を救ってきた先輩。その間もずっと後輩ちゃんにまた会いたいと願いながら戦い続け、そして二人は再会した。

このあたりで驚いた。あらすじななめ読みで表紙にサイコー!としてたのでてっきりそういう話なのかなと思ってたら、まさかの異世界転移の人かよ。でもおかげで此処から先の流れがめちゃくちゃおもしろい。

やっと出会えた二人の間に発生する問題。それは、常識問題。
先輩は2年(20年)現代日本に帰っていないため、こちらの常識など完全に忘れている。ちょっとしたことで魔法を使おうとし、なにもない空間から剣を取り出し学校がどういうものだったかも若干どころじゃなく怪しい。復学したものの学校でも奇行まみれ。
……で、後輩ちゃんはといえば、

……きっと呆れられたのだろう。
 その視線に耐えきれなくなって、黙って前を行く桑折に声をかけることすらできない。
 そのまま屋上にたどり着き、こちらに向き直った桑折は、真剣な表情で――真剣な、表情、で?

「――ぷっ、あはははははは、あはははははははは!」

その状況に大笑いしてくれるんだな。

笑うって言っても嘲笑じゃなくて、あはは、先輩それおっもしろーい!と笑ってくれるタイプの、陽気でカラッとしていて爽やかな笑い。
後輩ちゃんに言い含められた「人前で魔法は使わない」などといったあれこれをやらかしてしまったものの、後輩ちゃんはそれを元気に笑い飛ばしてくれる。
あーーーーーもう、こんな子惚れちゃうわ……。可愛い……。好き……。

今まで教師におかしなやつと思われようが他の生徒におかしなやつと思われようが全く気にしない先輩が後輩ちゃんに呆れられたのかと思ったときだけ思い切り落ち込むのも可愛いのに、それを笑い飛ばせる後輩ちゃん、もうこのやり取りが尊い。ひたすら尊い。

先輩は異世界ではモテモテ……だったのだが

強くて格好いい先輩は、異世界ではとにかくモテた。様々な女たちにモテた。それを主人公が知ったのは、先輩がそれをさらりと話してくれるから。もちろん、それはまったくもって自慢や嫉妬煽りではない。先輩はそんなことしない。後輩ちゃんが大好きだから絶対にそんなものしない。先輩はガチで純粋に様々な女性たちにモテた過去をモテた過去と認識していない。鈍感なので。
先輩の使うVRのような謎魔法によって、その時その場所にいたかのように見せられる先輩が異世界女性たちにモテた過去。どの女性たちも先輩に高感度MAXで全力で思い慕っているのに先輩はそれに全く気付いていなくて、いっそ不憫にすら思い始める後輩ちゃん。

そして過去再生が終わり、二人が諸々会話をし、そして先輩が照れる。後輩ちゃんの好意にデレ照れる。照れまくるしデレまくる。
あ~~~~~~~もう……もう最高……。
あれだけ美人たちにいくら粉かけられても気づきもしなかった先輩が、後輩ちゃんの好意には気付いてデレ照れしてああもう……尊い……。天を仰ぐしか無い。

寝ている最中発情した猫耳少女に全身舐めまくられてもこいつはそういう種族なのだ程度にしか思わず若干迷惑がるレベル、猫は可愛いが接触したくない動物と認識してしまっているような先輩が、後輩ちゃんに喜ばれるために猫カフェを探して彼女を連れて行ってくれる。ああもう、なにこれ尊い!?
そしてまたもや発生する先輩のトンチキ行動も笑顔になってくれる後輩ちゃん、尊い!?
もうひたすら二人のやり取りが尊い……神よ……。

ラストが若干不穏な空気を放っていたので、あれが次巻どうなるか。というか次巻あるよね!? こんな可愛くて尊くて可愛くて続きが最高に気になるの、次巻があるよね!? あるとしたら異世界少女たちが気合でこちらにやってくる話なのかな。……不憫な未来しか浮かばねえ……後輩ちゃんが恋に協力することは今回の話があったからないにしても……不憫……。

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