「次回作にご期待下さい」漫画編集部のドタバタミステリー

★★★★★

あらすじ

眞坂崇(まさかたかし)は、漫画専門の出版社で仕事に追われる、
月刊漫画誌の若き編集長。
落とし物をきっかけに、ビルの夜間警備員、夏目と知り合った彼は、奇妙な既視感を抱く。
そんなある日、眞坂は偶然遭遇した火事で、建物に飛び込み、古い漫画雑誌を手に戻ってきた夏目を目撃する。
不思議に思い、同期の天才変人編集者・蒔田と共に調べ始め、
夏目がかつての人気漫画家だと気づくが……。

「漫画バカ」の編集者たちと、漫画に命をかける漫画家たち。
大変だけど夢だらけの日常のお仕事に潜む謎を、
苦労性の編集長、眞坂と、トンデモ天才漫画編集者、蒔田が解き明かす。
全ての漫画好き、本好きに捧げたい、「お仕事って悪くない」と思える物語。

愛すべき「漫画バカ」達の、慌ただしくも懸命な日々と謎を描くお仕事小説。

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面白かったー。漫画編集部を題材にしたお話で、ちょっとしたミステリーというか謎解き風味。いやほんと面白かった。

ギャグ漫画家なのにものすっごい後ろ向きな漫画家に打ち切りを伝えるエピソードは読んでてああああ……と。実際編集者って悪者にされがちだし、最近ガガガ文庫あたりだと顕著に編集者がツイッターアカウント作っているけれど、そうでもなければこういうことがありましたって発信出来ないものね。で、後ろ向きな漫画家にこういうの書かれたら編集者が悪いと思うファンも増えるだろう。
……いや増える? この漫画家さんの場合はわかりやすくやべえ人なのでむしろ同情されるかもしれないけれど。
そういったゴタゴタを解決したり、発生した問題を解決しようと奔走したり、部下でイケメンだけど変人で漫画馬鹿だからこそ問題を起こしやすい編集者のやらかしをどうにかしたりする物語でほんと面白かった。

このイケメンだけど変人で漫画馬鹿だからこそ問題を起こしやすい部下編集者との関係というか、彼のポジションがすごい好きでよんでてすごい先へ先へと追いかけてしまった。

いやだってみんな好きでしょ。馬鹿で空気読めなくて問題ごと起こすけど、その起こした問題っていうのが漫画で悪人を描きたいけどどう描いたらいいかわからないという漫画家との打ち合わせ最中、通りすがったその筋の人を呼び止めてモデルになってください!というタイプの馬鹿。
そのくせなにか事件が起きた時に恐らくは主人公より先に謎を解いているけれども特段口には出さず自分で解決しようとしている人間。でも変人だから物事を解く道筋はどっか変。
昔は主人公を呼び捨てだったけど、主人公が彼をかばうために編集長というポジションについてからはさん付けしてくる男。
いやこんなんみんな好きでしょ、負けるでしょ……。

なんかもう完全に、好き!このキャラ好き!で読み進めてしまった。負けた。

夏目さんの話が良かったな。
でもそれで焚き付けたのを2話でひっくり返しちゃうのなんでだよ!!となってしまった。お前がそこで編集者になるべきだろ!!編集長は担当を持てない慣例はあるかもしれないけど、焚き付けた責任はとれよ!!
と思ったので最後の最後での蒔田の対応に良かったと胸をなでおろしてしまった。そこがなかったらキレてたよ。

文章でもものすごく面白かったし、出来ればドラマ化や映画化してほしいなーという印象の本。実写化がすごく似合いそう。でも映画化するにはちょっと1話あたりの長さが足りないし、下手に伸ばしたら冗長になってしまう気もする。
よんでてすごく楽しかった。

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