「入職したら歳下上司と幽霊相手のお仕事でした」バディお仕事ボーイ・ミーツ・ガール

★★★☆☆

あらすじ

念願の公務員になった加藤小太郎。しかし“視える”体質のため幽霊絡みの問題を解決する部署に配属されてしまった。
幽霊は視えても、除霊できるわけではない。
しかも上司になる姫咲麻姫はどう見ても高校生なうえ、常にスマホをいじり「適当にやってればいいのよ」としか言わない始末。

想定外なことばかりで先行きに不安を覚える小太郎であったが、一人の女子高生のお悩み相談から大事件に巻き込まれてしまい――!? 大人のお仕事ホラーコメディ開幕!

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こんな人におすすめ
  • ホラー耐性がある人
  • あやかしモノよりちょい怖めのものが読みたい人

想像よりもがっつりホラー

 目をそらそうとしたが、間に合わなかった。その惨状は、しっかりと小太郎の網膜に焼き付いた。
 赤黒い血液に染まった、男子生徒の屍体。長時間経過して乾ききったそれは、まるで前衛芸術のようなモダンさで、全身をまだらに彩っていた。しっかりと観察したわけでもないのに、体のあちこちに走った切り傷が、なぜかはっきりと見えた。
 隣に横たわる女子生徒は、さらに酷い有様だった。ぶよぶよに膨らんだ体は原型を少しもとどめていない。ただ、一部だけが、不自然に膨らんでいない。後ろ手に縛られた腕と、両足首だ。ロープで縛られていたために、その部分の肉だけは骨から剥がれ落ちてしまったのだろう。

想像の5倍ぐらいスプラッタなんですが。
想像の5倍ぐらいホラーなんですが!?

予想以上にアレめでビビってしまった……。
タイトルからしてもっと年下上司とイチャイチャしながらゆるふわあやかしお悩み相談ぐらいを想像していたので、ガチめのスプラッタや事故に遭って死んだ少年の幽霊などしっかりとした(?)ホラー描写があってビビってしまった。ホラー苦手なんだよね……。

市民のあやかしお悩み相談室ではなく、お役所に持ち込まれたガチ目の怪奇現象を、視える人である主人公と年下上司の二人で心霊現象かどうかを判定し、その流れで事件に巻き込まれる物語。

年下上司(ただし高校卒業済みなのに制服)という存在

公務員として質素堅実9時5時生活をしたい主人公が配属されたのは、幽霊お悩み相談室的な部署。ごくたまにガチモンの心霊現象が持ち込まれるものの、普段は暇しているというこの部署に所属し、時折持ち込まれる心霊現象を右から左へ聞き流す日々となる。
上司は年下、なおかつ高校卒業済みなのに制服を着た少女。
終始スマホでゲームしている彼女と主人公の凸凹コンビが組まれることとなる。

この年下上司の幽霊に対するスタンスが良い。
『視える』と『存在する』こととなる。
だからそいつがら悪さをしないために、『見えない』ことにして、存在させない。

多分実際心霊現象に対してはそのぐらいのスタンスが良いんだろうね。
距離感として正しいと思った。

というか、制服着ているけれども実際は全然学生の年齢ではない、ある意味とても強い合法ロリ(まったくもってロリではない)だと思った。
一応理由はあるとはいえ、女子高生の制服を着た少女とともに歩く方法としての処理がうめえなと思った。ハイ。

でも彼女が女子高生ではない理由とかは特にないんだよな。制服を着ている理由はあっても。

年下上司の父ちゃんのキャラが濃ゆいよ。

ネタバレ。

年下上司の父ちゃんキャラ濃ゆすぎない!?
出番少ないのにキャラ濃ゆすぎない!?

主人公にある程度良い顔をして見せたと思いきや、なにかあったときには主人公に悪が寄り付いて結果的に年下上司は魔から距離を取られて生き延びられるという御札を持たせてくる父ちゃん、あまりに性悪過ぎない!?
娘が大事なのはわかるけれども良い人面して平然とそれを渡してくる神経強すぎない!?

御札の内容がわかった瞬間に、一気に父ちゃんが好きになった。
娘からは母親の死に際にいなかった男として嫌われているように見せかけていたけれども、どちらかというとこの心ない行動のほうが原因じゃねえのか。
どうみてもこの家族さえ生き延びられればOKの心ない行動が原因じゃないのか。

娘に甘いと言えばそうだし、家族が生きられればOKといえばそうなんだけど、だとしてもマジで心がねえ。
主人公が御札の内容わからないのをいいことにやっているのが心がねえ。

でもそういう利己的なキャラがめちゃくちゃ好きなんだなあ。
娘を心から大事にしているのがわかる。最悪な方法でだが。

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めっちゃ面白かった。

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