予想以上に面白かった。
ストレスからアルコールに逃げていた主人公が、イケオジな探偵と出会って、彼の事務所を猫カフェ代わりに通うようになってから少しずつストレスからは逃れられていくようになりという流れが可愛い。お客様相談窓口なんて絶対ストレスめちゃくちゃ溜まるのわかるし、救いを求めて酒に逃げても駄目になっちゃうもんな。
探偵事務所に集まる猫たちに乗っかられたりじゃれられたり周囲で寛がれたりしていくうちに次第に癒やされていき、アルコールが不要になっていく流れが、あーあるある……と思えて読んでいてホッと出来た。そう、アルコールに逃げてはいけない。
イケオジ探偵は雰囲気があってすごく格好良かった。主人公視点でいちいち男臭さを描写してくるの強い。そういうのに興味はないはずなのにぐらっと来ているのが描写としてわかりやすかったし、これは来るわと思わされた。
どこか飄々としたイケオジ探偵がふと見せる大人のズルさや格好良さのギャップがずるい。
あらすじ読んだ時点ではてっきり主人公がもうちょっと面倒くさかったりいてドタバタしたりぎゃあぎゃあ騒いだりするラブコメなのかな?と思ってたのだけれども、実際はもっと互いに癒やされたりほっとしたりするやわらかな物語なのも良かった。
ただふわふわ癒やされるだけじゃなく、終盤からイケオジ探偵が昔警察だったが辞める羽目になった過去や、それにまつわる陰謀的なあれこれも出てきて、疾走感があって面白かった。
完全に想像とは想定外の部分のほうに進んでいく物語で面白かった。同じ作家さんの本他にも読んでみたいかも。