「コピペだけでらくらく実現! ChatGPT+Python 入門編 : 多忙でズボラな 中高年ビジネスマンのための 『ズルい仕事術』」PythonについてというよりChatGPTの指示についての本

★★★★☆,実用書

表紙でああそういうノリなんすかねってテンションで読んだら予想以上にしっかりした本だった。
というかこんなあからさまに美人のねーちゃんで釣りましょうっぽい外観の表紙からこの中身想像するのは無理でしょう……。

中身はタイトルに違わず『多忙でズボラな中高年ビジネスマンのためのずるい仕事術』。基本的にプログラミングを理解する必要は全く無く、chatGPTにやりたいことを記入し、出てきた内容をコピペするという方法でこなしていくやり方を紹介している。

つまりこれ、プログラミングについての本ではなく、chatGPTへの指示の仕方の本なんだよね。そんでもって今回説明のために出てきた言語がPythonっていうだけで、Python自体はさほどメインではない。
だから著者もPython自体は理解しなくてもいいと割り切ってる。この割り切りが良い。言語自体は理解できない、でも動く、便利になるんならそれでいいじゃん!で行くんだったらすごいわかりやすい。

この本はざっくりと3部に分かれていて、
1)chatGPTの登録方法と、エディタであるVSCodeのインストール方法
2)実際どのような指示を出すか
3)エラーが出たとき等の対処などメインとは違う細々とした箇所
となっている。

このchatGPTの登録方法とVSCodeのインストール方法書いてあるの地味に優しい。メインじゃないけど、あんまりパソコンにいれてない人のほうが多いだろうしね。そういうところから手とり足取り画像つきで書いてくれているので、本当に全くやったことがない初心者の人も始めやすい。

メインの指示の出し方は、よくある『あなたは◯◯です』と『<指示内容>』にわけて書くパターン。
頭の良い中学生に指示を出すように、ひとつひとつ分解して書くというのを、実際に作り上げるプログラムを出し、それを元に指示内容を書いて教えてくれる。
ちなみに作りたいプログラムは、サブディレクトリにも画像がいっぱいあるディレクトリ以下に入っている画像を全部一覧でまとめてワンクリックでその画像に飛べるようにするHTMLファイル。

ただ、頭の良い中学生に指示するように!って書いてるけど、これ著者がすげえ指示がうまいパターンだ。

<仕様>

  • フォルダを指定します
  • フォルダの初期値は~~~とします。
  • 指定したフォルダ以下にある画像ファイルのフルパスの一覧を作成してください

こんな指示を6行ぐらい出してる。
これ、自分のやりたいことをここまで細分化できる時点で、著者が元々やりたいことを分割して実装していくプログラマーだなと感じた。すげえさらっと書いてるけどもこの部分が一番むずかしいんじゃないのかな。かなっていうか一番むずかしいよ。間違いなく。上記の内容からこの仕様を叩き出せるやつ、そりゃ指示もめっちゃうまいわ。

ただ、chatGPTの指示の出し方としてはものすごく参考になった。面白かった。ここまで自分がやりたいことを認識して細分化すること自体が難しいけどな!!

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