作者と倫理観の合わない話は読んでてきつい「万能女中コニー・ヴィレ (フェアリーキス ピュア) 百七花亭」

★★☆☆☆

あらすじ

お城に勤めるコニー・ヴィレは人並み外れた体力・膂力の持ち主で、炊事洗濯、掃除戦闘なんでもござれの万能女中。
ついでに結婚願望なしの徹底地味子。

そんな彼女に、女好きと有名な美形騎士・リーンハルトが近づいてきた!? 
コニーの母の再婚で彼女の義兄になったという彼は、義妹を実家に連れ帰ろうとあれこれ画策。
けれど貴族や母親と関わりたくないコニーは大迷惑! 

彼から逃れるべく奮闘するけれど、何故か義兄の追跡は妙に熱を帯び始め――?

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「魔性」に狂わされている最中に行ったあれこれは、正気に返ったらノーカンになるのか

主人公・コニーは万能女中。腕力あり体力あり、炊事洗濯なんでもござれ、高速でこなしてさくさく終わらせ、その結果はピッカピカ。
そんな彼女の悩みのタネは魔性の母。
母は他人に魅力を振りまく。結婚した場合、魔性が振りまかれる相手は結婚相手とその相手の子供(男に限る)に限定されるものの、その分効果は大きく、結婚相手と連れ子は大抵の場合母にいくらか愛されているコニーを殺そうとする。
そのためコニーは現在母と縁を切っていたのだが、今度の母の結婚相手は貴族。そして結婚相手の子供は城で働いている。強制的に義兄と顔を合わせることになるコニー。母の言った「コニーと会いたい」という願いを叶えるために、彼女の意思など一切関係なく彼女を連れて行こうとする義兄。願いを叶えるためならば、彼女を怪我させようが薬を嗅がせようが気にしない。
はたしてコニーは義兄から逃げ切れるのか!?――という物語。

コニー自体については、まあ、なんというか、理解できる範囲というか。
彼女は腕力もめちゃくちゃあるし炊事洗濯何でも出来てものすごく早い。欠点という欠点もない。
だからこれは欠点がある主人公が成長していくタイプの話ではなく、コニーの俺TUEEEEEEEEEEEEEを見る物語である。そのあたり、あんまり好きなタイプの話じゃないんだけどそれはいい。

コニーの観察力や、よくわからんがすごい身体能力、なんかわかんないけどめちゃくちゃ半端ない戦闘力でいろんな物事が解決されていく。それは良い。あんまり好きなタイプじゃないけど。

問題は義兄のほう。全部義兄が悪い

上記に書いてあるような、コニーを怪我させる・コニーを薬を嗅がせて眠らせ馬車に詰め込み実家へ運ばせる(その最中見張りにつけておいた男が起きた彼女を蹴り飛ばそうとした)、部屋をぶっ壊す、謝罪目的とはいえ夜間に部屋に押し入るなどの、正気ならば絶対にやらないようなあれこれをしておいて、物語として最終的には「全部魔性のせい」で終わる。明言してるわけではないけど。

魔性の女と会話している最中に我に返っているので、とりあえず魔性自体は自力で解除できる。
にもかかわらず、他人から何を言われようとも魔性に引きずられてあれこれしていたのは自分。
なのに、山ごもりして正気に返った後は平気でコニーのそばへと近づいていく。アホ?

一応謝罪はした。謝罪はしたし、コニーも「謝罪しただけでマシ、今まで謝罪した人間はいないのだから」ぐらいに考えてるけど、でも普通に考えておかしいでしょ。
それだけのことをしておきながら、彼女のそばに平気で近づいて、あまつさえどうみても恋愛感情まで抱いていて、おまけに罪悪感のかけらも見せてないのおかしいでしょ。
普通の神経してたら近づかないだろ。ドン引きだよ。

徐々に近づいていく、徐々に甘くなっていく物語ではあるんだけど、だとしても事前に行った行動がひどすぎて近づくのが無理。距離をとってほしい。魔性だとかいうものに惑わされていたとしても、自分がしたことの責任ぐらいとってほしい。
『責任を取る』という内容で行ったのがコニーと関係ない魔物退治なのでコニーに対してはろくになにもしれない。
本当に近づくなとしか言いようがない。

読んでいてひたすらこの二人はくっつくな、この二人はくっつくな、お前はこれ以上物語に出てくるなと思っていた。

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