「警視庁アウトサイダー2」キャラが少しずつ深掘りされていく2巻

★★★☆☆,角川文庫お仕事,ミステリー,現代,男性バディ,警察

あらすじ

桜町中央署管区のアパート建設予定地で、白骨化した男性の射殺体が発見された。
刑事課のエース・蓮見と元マル暴刑事・架川も臨場するが、遺体の所持品には2人の上司である矢上の名刺が。
男はやくざだったが、足を洗いたいと矢上に相談していたという。
蓮見と架川の凸凹コンビに堅実派の矢上も加わるが捜査は難航、さらに蓮見が追い続ける父親の冤罪事件も、意外な真相が明らかになり……。

前からちらっと出てたりする架川の娘さんが出てきたり、なんとなく日和見っぽさというか問題起きないでほしいのかなと思える課長・矢上の熱い部分が見えたり、蓮見が追いかける事件の発端である父親に架川が会いに行ったりする2巻。

個人的に読んでて面白かったのは、某何かの人気マンガを題材にしてるのだろうと思われる作品の偽アクキーの出どころ探しをしたりする1話目。
自分が2.5も追いかけるタイプのオタクなので、天王洲の劇場に行って調べたりするシーンで銀河劇場がリアルに想像できて面白すぎた。
架川さんが娘の愛理と二人っきりでは居心地が悪いし何を話したらいいのかわからなくて間に蓮見を入れたがる、というのが距離感的にリアルに想像できて笑ってしまった。普段は態度デカくある人がどうにも強気にも出づらい姿というのはくすっとしてしまう。
同時に、父親に対して若干複雑な感情を抱いていた愛理が、架川の刑事としてめちゃくちゃ格好良いところを目撃して見直すの、わかる~~!そういうところ見たら尊敬しちゃうよなと思えてすごく良かった。

架川が単独で蓮見父に会いに行って事件に巻き込まれるあたりの、架川が蓮見をどう認識しているかにちょっと驚いた。
どちらかというと信頼はしているが信じきれない、キレものと認識しているが能面と評すように安心感は無いのではないかと思っていたので

「困っている人も、間違ったことをしているやつも放っておけない……つまり、あなた譲りの最高のデカで、僕の相棒です。(後略)」

このセリフが出てくるのはめちゃくちゃ驚いた。めっちゃ評価していた。

同じ話で蓮見が三代子に対して少しだけ直人としての素を見せてしまうところもじんときた。父を思い出させるものがあるとふと直人になってしまうんだろうな。

なんだかんだで少しずつ蓮見のメイン事件も動いている感じで続きが気になる。
架川が単独行動で動き出し、蓮見の事件を自分ならではの方向性から探っていくので、蓮見だけではわからなかった件がわかるのではないか?とドキドキする。

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