「経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話。その2 (ファンタジア文庫)長岡 マキ子」面倒で重たくて、でも素直で可愛い

★★★☆☆,ファンタジア文庫ラブコメ,両思い,付き合ってる,同級生,恋愛,現代

経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話。その2 (ファンタジア文庫)      長岡 マキ子

経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話。その2 (ファンタジア文庫) 長岡 マキ子

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あらすじ


ウソだろ!? 一学期の終わり、衝撃のニュースが学校を駆け巡った。そう、我らが陰キャ仲間・加島龍斗と、学校の花でも蝶でもなんでもいいんだけど、あの白河月愛がお付き合いを始めた、という。信じられない、信じたくない、ウソだと言ってくれ! それでもタイムラインは進み、夏休みに突入。あの凸凹カップルにも、あんなことやこんなことが……起こるんだろうなぁ。……もちろん起こります! まさかあの龍斗が? やっぱ白河さんて、そういう感じ!? うまくいかないよねぇ……という周囲を余所に、2人は信じ合っていました。ひと夏のすれ違いを、つながり続けていた心を描いた、必読の第2巻!!

シリーズ: 経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話。

面白かったー! やっぱり主人公とヒロインが好きだなと思えるラブコメは読んでて楽しい。
白河さんが素直だけど重い女という部分が徐々に出てきてて、彼女がそうなった原因やそれでも引き受けてくれる男というとリュートぐらい童貞で我慢出来る男しかいないんだろうなあというのを考えさせられてしまった。

相手を思いやったがための浮気疑惑

当て馬・過去の女・ポジショニングが面倒な女という三拍子揃ったどう見ても当て馬女・黒瀬が引っ掻き回して浮気疑惑発生。リュートは断るも、リュートに抱きついて泣いてる黒瀬の写真を誰かが撮影しクラス内に広め――ということで発生する浮気疑惑。
白河さんが「今まで2ヶ月で浮気されるなり飽きられるなりしてた」という悪いジンクスを持っているからリュートを信じきれなかったのに加えて実際に写真という物証付きで出てきた浮気疑惑だけれども、最終的に元鞘に戻って良かった。

コレに関してはリュートの相手を思いやる性格が出ちゃってるよな。終盤で罰ゲーム告白について話してるときに白河さんに指摘されてるけど、リュートって相手のことを考える部分が強い。だから白河さんに過去に告った女でもやもやさせたくない→黒瀬が白河さんの双子の妹というのを考えるとなかなか言い出しづらい。そういった事情が重なって言う機会が出来ていなかったときに、出てきた写真。
隠し事がひとつあるならほかにもあるのでは?と白河が思っちゃうのも当然だし、だからこそリュートを信じられないかも、と不安になってしまう彼女の気持ちがよくわかった。

リュートしかこんな女とやってけるやついねえよ!!

浮気の物証があるけれど、それでもリュートが自分の言葉で説明しに来てくれたからリュートを信じると言い切れる白河は、愛が大きいというか素直というか、いささか相手を信じすぎるきらいがあるよなというか。
リュートは過去の元彼たちとは違う、リュートは浮気しない。白河さんはリュートの人間性を信じてそう思ってるけれども、これはそうであってほしいという願いでしかなくて、証拠も黒瀬からの証言もない。リュートがマジのクソ野郎だったら影で浮気してるよ。詐欺師は最も信頼できる人っていうし。

彼女のそういう危なっかしさは、黒瀬が白河の元彼の発言と称してガセをばらまいているのを「なにか元彼の発言が間違って伝わったのかな」と思っていた部分などから出てるとおり今までもかなり表現されてきたんだけど、それはそうとして怖いなーとも感じる。なんか騙されてツボ買わされそう。
今までもそういう彼氏たちにいい感じにヤり捨てられて来たんだろうなっていうのがすごくわかる。だからこそ、早めにヤらせて好きでいてもらおうと自分の身体を使っていたんだし。

今巻お泊りイベントが2回発生(しかも1回は2週間)。旅館で二人、布団をくっつけてお泊り――という状況で、シてもいいよと言われて、「でも本当にもっと好きになってからシたらすごく気持ち良いんだろうな」という暗にまだシたくないワードを言われて抑え込むリュート、流石にいいヤツすぎる。いい奴とイケメンとヘタレの間を彷徨いすぎている。今までの白河の行動言動がこういうのが多かったとしたらさもありなんというかなんというか。こういうのは良くないのはわかってるんだけど、リュートすげえなと見直した。ひたすら生殺しじゃねえか。しかもその後ハグまでさせられるし。

ありとあらゆることがリュートが初めてだったら良かったのに、と泣き出す気持ちわかる。最初の男がクズ男で、そこからどんどんクズ男に都合の良い女になっちゃってたんだろうな。本当に大事にしてもらったがためにぶわっと感情決壊しちゃうのもすごく可愛かったし、そういうどうしようもないことを言われてしまってぎゅうっとクるリュートの気持ちもすごくわかる。
同時に、白河さんが言う通り、本当に初めての男だったら「あいつつまんない」になってたんだろうね。他にクズを渡り歩いてきたからこそリュートの良さがわかる。最初の男がリュートだったら夏祭りでこんなにときめいたり、玩具みたいな指輪で喜ぶことは出来なかった。様々なクズを経験済みだからこそリュートがすごく良いやつってわかる。

ニコルから「月愛は重い女」と評されているが、重いし面倒この上ない。でもその面倒くささが愛らしさにつながる良ヒロイン。こんな子すきになるしかない。
それはそうとして今まだ手を出さずにいられるのはどう考えてもリュートが童貞で手を出す方法を知らないせい。普通だったらとっくにヤらかしてますよ。旅館でのシーン、あまりに白河ーーーーー!?!?お前その行動は流石に……さすがに……!!?となったよ。

細けえこたぁ良いんだよ

予備校終わる時間だしそろそろ帰らなきゃ……からの、そのまま泊まっていけばいいじゃん!2週間!は流石にいやいやいや無理だろ!?と思ってしまって笑ってしまった。こまけぇこたぁではあるんだけど、いやいやいや!?!?ww

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