不良少年と彼女の関係 (メディアワークス文庫)蝉川タカマル

★★★☆☆,メディアワークス文庫お仕事,現代

あらすじ

有名チームのヘッド拳児。バイクを駆る、鋭いまなざしに憧れる後輩は数知れず。数々の伝説を作ったらしいが、今はただの人。
というか、それ以下のプータローだった。 

そんな彼が、ひょんなことからセレブの代名詞紅堂家で働くことに。しかも超がつくお嬢様の専属執事だという。 
紅堂家令嬢の朱乃は気品あふれる美少女だが、やや人見知りで内弁慶。
だがデリカシーという言葉とは無縁の拳児はお構いなし。 

かくして違った意味で火花を散らす主従が誕生! これで事件が起こらぬ訳がなく!? 
コミカルなハートウォーミングストーリー。

元ヤンvsお嬢様

元ヤン少年(青年?)が、祖父の遺品を引き取りにいったところ、おそらく仕組まれた事故で気づけば祖父の後釜執事としてお嬢様に仕える話。
お嬢様と執事モノとしてはありがちかもしれないけれど、執事は元ヤン。ガラも悪いし脳内ヤンキー言語で生きてる。対してお嬢様もそこまで完璧なお嬢様というわけではなく、ちょっとばかり元気な(爆竹娘呼ばわりされている)普通の女の子という感じ。

今まであんまりメディアワークス文庫読んだことなかったんですけど面白かったです。

なにより元ヤン執事めっちゃ楽しい。語彙力がヤンキー語彙なので、だいたいそっち方面に偏ってて喋りがなんかすごく楽しいw

「あなたのような無礼者が、私の満足する給仕を提供できるとは思えないわ。悪いことは言わないから、今のうちに尻尾巻いて消えたほうが身のためよ?」
「上等だよ、クソが。テメーが土下座したくなるようなサービスをしてやっから、覚悟しとけやコラ!」

この言葉の方向性が流石すぎる。読んでて爆笑しました。

爆竹お嬢様のほうは、最近元ヤン執事の祖父である懐いていた執事が亡くなってしまい、凹みまくり。それが元ヤン執事が来たことで強制的に騒がされるというか元気にさせられる。おかげで周囲からは久しぶりに元気なところを見たなどと言われるけれども本人は全く嬉しくない! ってしてるのがすっごく可愛かったです!

物語はよくある感じなんだけれども、それでも元ヤン執事のキャラ性が面白くて一気に読んでいました。

個人的に好きなのは家に元々居る執事の白神さん。紅茶は美味しく淹れられ格闘に関しても元ヤン執事よりなお強く、出来ないことはないんじゃないかってぐらいの超万能。何だこの人。
ラスト近辺の超活躍、なんかもう人間じゃないんじゃないかってぐらいの七面六臂の大活躍でカッコ良かったです。こういう人がサブにいると面白くて大好きです。

なんとなく脳内キャスティングして脳内再生して読んでる感じでとても楽しかったです。出てくる人片っ端から好きな俳優や女優で当てはめてって勝手な実写化するのすげー楽しかったです。ただし白神さんだけ黒執事のセバスチャンで脳内再生でした。こんなの出来る人さすがに人間じゃ無理じゃないのかな。

2巻もあるみたいなので読みたいです。

Kindle Unlimitedへ登録

スポンサーリンク