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「アラサーがVTuberになった話。」自分は悪くないことでひたすら燃え続けるVTuberのコメディ

面白かったー! 1冊の分量自体は結構多い気がするんだけれど、気がついたら時間を忘れて読んでいた。本人なんも悪くないところで炎上しまくる脱サラ(というか仕事がヤバすぎてぶっ倒れたので辞めることになった)Vtuberの話。 本当にことごとくよく燃えるな!っていうか面倒くさいアンチと面白がって火種足すタイプのモメサを飼っている。基本的に本人はまるで悪くない。起きる揉め事は、最初は同期でデビュー予定の男…

「株式会社シェフ工房 企画開発室」推しキッチン用品会社に入社したオタクの楽しそうなお仕事小説

すげーシンプルに良いお仕事本だった。この間上司を撲殺しようとするホラー系お仕事ザマァ本を読んだので、お仕事本の間でもギャップがすごい。ヘイトがたまるような相手もおらず、最後の最後に出そうとしている製品が他社とかぶった!という問題は発生せど情報流出など人為的な悪意は無く、ストレス無く読める。それでいてSUGEEEEとかでもないので、シンプルに良い本だった。ちなみにあらすじにあるようなレシピ部分はほ…

「浅草鬼嫁日記 あやかし夫婦は今世こそ幸せになりたい。」浅草を舞台にした、家族のような元夫婦のゆるめのお話

面白かったー! 前世が酒呑童子と茨木童子の高校生二人が、浅草であやかしと共存している物語。姉さんっぷり発揮してあやかしに力を貸してしまう真紀も、真紀にそういうのあまりするなと言いつつも結局巻き込まれている馨も、そんな二人を微笑ましく見守っている由里もみんな可愛かった。 真紀と馨の関係性がすごく好き。熟年夫婦っぽいというのかな。恋愛的なドキドキは互いに前世に経験してその後はとうに過ぎ去ってしまって…

「忘れたい記憶、消します」求めてたものと違って消化不良

うーん、読後感がすごい微妙だったんだけれども、これはわたしが予想した物語のオチとは違うところに話が行ったからだと思う。要するにnot for meだった。小説って読むときに『失恋したばかりの主人公がこのキャラと出会うことで徐々に恋をしていく恋愛ものになるんだろう』『将来何をしたいかわからない主人公がこのキャラと出会うことで自分が何をしたいか見つけるのだろう』みたいなざっくりとした想像をして読むこ…

「今日は天気がいいので上司を撲殺しようと思います」パワハラ上司をザマァしてくれる、後味最悪ホラー短編集

夕鷺さんの一般文芸。少女小説のかわいいお話が頭にある上で読むのやっぱりビビるな。前に読んだ一般文芸の死にたいあなたに男子大学生がお肉をごちそうしてくれるだけのお話も相当うわーーー怖!?なんで!?いやいやいや!?となったんだけれども、これもかなりびっくりした。パワハラ上司が酷い目に遭うザマァ系ホラー。あらすじにある『ちょっとブラックなお仕事小説!』は詐欺だよ!!!ドブラックだよ、会社も中身も!! …

「自炊男子と女子高生」テンプレなぞる優しい世界

読み終えて、とりあえず「優しい世界だなあ」「起承転結はほぼ無いなあ」「誰かの悪意っつーものが何も無くてノートレスで読めるけど、その分おもしろ!っていう部分もないなあ」ってのが感想だった。 とにかく優しい世界だった。鍵を落として困っている女子高生に声を掛ける主人公。ほとんど一人暮らし状態の女子高生を気にかけている親友。主人公と女子高生が仲が良いのを聞いてにこにこと見守っている主人公友人。自分の娘が…

「やさぐれ執事Vtuberとネガティブポンコツ令嬢Vtuberの虚実混在な配信生活」タイトル詐欺気味だけど、軽妙な会話の面白いVモノ

面白かった! 面白かったんだけどタイトル詐欺感はものっすっごい強い!! 会話が軽妙なVモノだった。最近Vモノ配信モノ増えてるよな。メインは表紙とタイトルにいるやさぐれ執事(やさぐれてはいない)で、俳優として夢破れた彼がVtuberという演技と声で戦える場所で、朗読をよくするVtuberとしてやっていく物語。タイトルに一緒に出てるネガティブポンコツ令嬢は、彼女が企業モノVtuberに応募してデビュ…

「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 8時間目」面白かったがnot for me

面白かったし大団円……?で良かった。ようやく星花に天出太郎のことについて話せたのも良かった。天神先生が、星花との話し合いよりも塾講師としての立場をとってしまうのも、天神先生ってそういう人だよねと思えてすごく良かった。凛のお母さんの言うとおりたったこの一日で人生が決まってしまうのはおかしいけれども受験ってそういうものなんだよなあ……辛い。 良かったんだけれども、成人と未成年のそういう描写は匂わせで…

「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 7時間目」作者はどうやって読者に物語を届けるか

またしてもラノベ作家巻。やっぱりラノベ作家側のほうが比重がでかいんだな。とはいえ冒頭に、塾講師なの忘れてませんよとでも言いたげに塾講師パートがあってよかった。道源寺先生とロジカルマンがそこそこ仲よさげになっているのあんまりにも面白すぎるし、ロジカルマンが馴染んでいるのも本当に「そこ!!もっと詳しく!!」過ぎるんだよなあ。そこ、マジでもうちょい詳しく見せていただけませんか。ロジカルマンが日向ちゃん…

「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 6時間目」違う立場の人間の考えなんてわからない

やった! 塾講師巻だ!! 先生が塾講師をしている巻だ!!やっぱり塾講師をして子供は大好き!(っていうのをお題目のように唱えているが心の中では別に子供なんて好きじゃない)(と地の文では描いているが行動では子供のために身を粉にして駆けずり回ってくれている)という天神先生がすきだからこそ、ラノベ作家物や才能の物語としても面白いけれども塾講師パートがあると嬉しい。前の巻で出て来た初代編集は、才能有る作家…

「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 5時間目」ラノベ作家巻で箱根旅で作家と編集者の関係

ブルータス、お前も犯人か。から始まり、てっきり3巻のロジカルマンお手紙事件のようにミステリーをかましてくるのかと思いきや、そういうこともなくラノベ作家巻。ラノベ作家巻とは言えども天神先生は根っこのところが塾講師なので教え諭す人という部分もあれど、これは間違いなくラノベ作家巻。 ところで、1巻がラノベ作家の部分と塾講師の部分が塩梅良く入り混じり、2巻3巻が塾講師、4巻5巻がラブコメラノベ作家巻とな…

「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 4時間目」売れる売れないが目に見える残酷さ、しんど

今回は塾講師じゃなくてラノベ作家側としての話。 才能の残酷さがめっっっっちゃしんど。同じ『女子中学生作家』としての話題性目当て部分もあって同時に受賞デビューとなった星花とヤヤの落差の描写が積み重なってあまりに残酷だったし、そして単純に『話題性』が故の売れなさとかじゃなくて、『面白くない』『他人を見ていない』という物語部分、『キャラクターを描けていない』といった才能部分でのドデカ落差が数字として現…