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「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 7時間目」作者はどうやって読者に物語を届けるか

またしてもラノベ作家巻。やっぱりラノベ作家側のほうが比重がでかいんだな。とはいえ冒頭に、塾講師なの忘れてませんよとでも言いたげに塾講師パートがあってよかった。道源寺先生とロジカルマンがそこそこ仲よさげになっているのあんまりにも面白すぎるし、ロジカルマンが馴染んでいるのも本当に「そこ!!もっと詳しく!!」過ぎるんだよなあ。そこ、マジでもうちょい詳しく見せていただけませんか。ロジカルマンが日向ちゃん…

「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 6時間目」違う立場の人間の考えなんてわからない

やった! 塾講師巻だ!! 先生が塾講師をしている巻だ!!やっぱり塾講師をして子供は大好き!(っていうのをお題目のように唱えているが心の中では別に子供なんて好きじゃない)(と地の文では描いているが行動では子供のために身を粉にして駆けずり回ってくれている)という天神先生がすきだからこそ、ラノベ作家物や才能の物語としても面白いけれども塾講師パートがあると嬉しい。前の巻で出て来た初代編集は、才能有る作家…

「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 5時間目」ラノベ作家巻で箱根旅で作家と編集者の関係

ブルータス、お前も犯人か。から始まり、てっきり3巻のロジカルマンお手紙事件のようにミステリーをかましてくるのかと思いきや、そういうこともなくラノベ作家巻。ラノベ作家巻とは言えども天神先生は根っこのところが塾講師なので教え諭す人という部分もあれど、これは間違いなくラノベ作家巻。 ところで、1巻がラノベ作家の部分と塾講師の部分が塩梅良く入り混じり、2巻3巻が塾講師、4巻5巻がラブコメラノベ作家巻とな…

「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 4時間目」売れる売れないが目に見える残酷さ、しんど

今回は塾講師じゃなくてラノベ作家側としての話。 才能の残酷さがめっっっっちゃしんど。同じ『女子中学生作家』としての話題性目当て部分もあって同時に受賞デビューとなった星花とヤヤの落差の描写が積み重なってあまりに残酷だったし、そして単純に『話題性』が故の売れなさとかじゃなくて、『面白くない』『他人を見ていない』という物語部分、『キャラクターを描けていない』といった才能部分でのドデカ落差が数字として現…

「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 3時間目」論理男、めっちゃいいじゃんお前

今回も物語としておもしろ! 手紙爆弾という統合した他の塾から持ち込まれた悪い文化がどう転がっていくかというのと、ロリコン教師の元に現れた手紙は結局なにか? で物語が転がっていくのが面白かった。というきれいなまとめは置いといて、人間がそれまでの体面ぶっ壊されるのはやっぱり良いなあ!!! ロジカルマンみたいに、描写としてムカつく!嫌なヤツ!気に食わない!と読者側が思うように作られたキャラクターが、と…

「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 2時間目」斜に構えて皮肉げな物言いだけど実際は職務に熱を持つ男、みんな好きだろ。

1巻はこちら。 https://houchi.work/wordpress/4636/ こういう主人公みたいに、斜に構えて物事を嫌そうにしているし一人称になっている地の文では子供を嫌いみたいに言っていながらも、実際の行動では子供のために親身になって必死に駆けずり回っていて、でもそれを本人に伝えたらものすごく嫌そうな顔をして否定してくるか薄ら笑いであーはいはいそうそうって言ってきそうなキャラ、そん…

「見知らぬ女子高生に監禁された漫画家の話」監禁物としての恐怖はない

not for meな話だった。だいたい題材から想定される内容を延々とやってる。 『見知らぬ女子高生に監禁される』というシチュエーションを楽しむ小説なのはわかるんだけれども、監禁という異常なシチュエーションに対して主人公がほとんど怯えていないし脱出も1回2回程度しか考えないため、恐怖や異常な環境を楽しむという面白さは本当に全く全然無かった。 女子高生が刃物持ってるため、自分より腕力的には劣る少女…

「庭に穴ができた。ダンジョンかもしれないけど俺はゴミ捨て場にしてる 1」淡々と進むブラック不気味クリーンビジネス小説 要素が多すぎる

ホラーというか、ひたすら淡々と不気味な話なのにめちゃくちゃおもしろかった。庭に穴が突然発生し、それにゴミをひたすら捨て続けるお仕事小説というか経済小説というか、なんでそのネタで経済小説や会社経営小説になるんだ? とおもいきや、作者が過去に書籍化してたのが異世界経営コンサルタント本なのでそういう路線に強い人なのかもしれない。淡々と進んでいく不気味さは最高だし、主人公視点だと田舎の変わった経営者の話…

「わたしの処女をもらってもらったその後。 」良く言えば王道、悪く言えば予想外が何もない

よく言えば王道、悪く言えばどこまでも予定調和でこの先の想像がつく話だった。 あらすじがさっくり言っちゃえば『酔った勢いでヤってしまった主人公、相手の男は実は主人公に惚れていて、ヤったのを良いことにぐいぐい来る。そのまま流れで付き合うことになってしまい、次第に惚れていき、当て馬が横槍を入れてきたりしつつも二人はいい感じに絆が深まっていく。相手に実は女がいるのでは?という事件が発生し、相手の言い分を…

「三ツ星商事グルメ課のおいしい仕事」感情で仕事するのやめろ

月に10万経費として飲食費を使う課に、経理課からスパイとして潜り込まされた主人公。そこでは食事を使って他人の悩みや問題を解決する人たちがいて……という物語なんだけれども、どうにも合わなかった。 結局のところ、それって会社の経費10万使ってすることですか? という物語としての根本的な部分があんまり決着ついてなくね? でもそもそも経理課の課長がグルメ課を潰したい理由もかなり彼の個人的感情に基づいてね…

「死にたいあなたに男子大学生がお肉をごちそうしてくれるだけのお話」前半は間違い無くほっこりお料理物だったんだよ!!!

いやーーいやいやいやいや!?と読みながらなってしまった。なんだこれは。あらすじちゃんと見てなかったのが幸か不幸か、「竜神さまの生贄になるだけの簡単なお仕事や(仮)花嫁の人の小説だ~!」と、きっと最近流行の料理物でほっこり前向きになって明日も頑張って生きよう系小説だと思って読み始めたら、全然違うものが出て来てちょっと待てや!?となった。なんだこれは。 https://houchi.work/wor…

「BAT 吸血鬼探偵オリバー・サンシャイン」二人が保護者と被保護者になっていく、海外ジュブナイル風物語

おもしろ! 前にバディものとしてめっちゃおもしろいなと思ったEATの作者さんの小説で、微妙にキャラクターも一部共通。とはいってもよくスピンオフにある「あーこのキャラ別作品にもいそう」くらいのものなので、前作を知らなくとも覚えて無くとも読みやすかった。今回はバディというよりも疑似家族物、偶然出会った二人が保護者と非保護者の関係になる物語って感じ。 https://houchi.work/wordp…